研究課題
本研究は、今まで研究例の少ないスフェロイド微分方程式の固有値問題ならびにホイッテーカー関数の零点計算問題に着目し、無限行列固有値問題を応用して得られる固有値および逆固有値計算法を提唱し、より厳密な固有値群を得ることに主眼が置かれている。加えて、最近の研究代表者の研究の進展により明らかになった無限行列の二重固有値の解法を用いることにより、計算精度の落ちる二重固有値を高精度で求めることを目的とする。これらを総合して、楕円体形の振動問題を解析した。平成15年度、16年度に実施した研究では、あるクラスにおける無限行列の固有値計算法をスフェロイド微分方程式の固有値問題解法に応用することに成功した。本研究で取り扱う特殊関数の背景・物理的意義について調査した上で得られた知識から問題の特性を十分に理解し、(無限行列固有値問題に関する)先行研究に適用可能であることを数学的に厳密に証明した。さらに、二重固有値に関する数学的考察を与えることにも取り組んだ。Wolfram Inc.によるMathematicaやMicroAVSでの計算結果(データ)収集・可視化も行っている。平成17年度は最終年度として包括的に研究全体を捉え、研究成果の発表を行った(論文1件(採録済み)、国際学会1件(発表済み)、国際学会1件(投稿中))。固有値の分布(スペクトル)は工学的にも大変重要な意味を持ち、それを連続的に3次元空間上に表示することで新たな知見を得る手がかりとなることと確信している。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (3件)
Electronic Transactions on Numerical Analysis (ETNA) To appear(To appear)
International Workshop on Accurate Solution of Eigenvalue Problems VI(IWASEP VI) Submitted(Submitted)
2005 International Conference on Scientific Computation and Differential Equations (SciCADE2005)
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