研究概要 |
研究成果と論文について 1.学習院大学の藤原大輔先生と共同で、大きな次元の振動積分の停留位相法のプランクパラメータに対する第1項、第2項を計算し、その余りの評価を与えた。この結果は雑誌Funcialaj Ekvaciojでto appearである。 2.昨年度までは折れ線経路を用いた時間分割近似法でFeynman経路積分の理論を構成してきたが、今年度は、藤原大輔先生と共同で、折れ線経路よりも近似としてシャープな区分的古典経路を用いた時間分割近似法によるFeynman経路積分について研究した。区分的古典経路に停留点を代入すると、一本の古典経路になる。このアイデアを利用して、区分的古典経路を用いると時間分割近似法が収束するための仮定も証明も折れ線経路の結果に比べて著しく簡単になることを示した。さらに、一般の汎関数を振幅とするFeynman経路積分の準古典近似の第2項まで求めた。この第2項は振幅汎関数が1のときBirkoffの結果と一致する。この結果は雑誌Journal of the Mathematical Society of Japanでto appearである。 口頭発表とProceedingについて 6月8日にチェコのプラハでの国際会議「The 8th International conference, Path Integrals. From Quantum Information to Cosmology」(Proceedingとして出版)、7月22日にポルトガルのポルトでの国際会議「14th Oporto Meeting on Geometry, Topology and Physics」、7月29日にイタリアのカターニャでの国際会議「5th ISAAC Congress」、8月18日にドイツのボン大学でのセミナー、10月17日にロシアのサンクトペテルブルグ大学でのセミナー、2月16日にイギリスのウェールズ・スウォンジー大学のセミナー、3月7日に京都大学数理解析研究所での研究集会「超関数と線型偏微分方程式2006」、3月10日にいしかわシティカレッジでの研究集会「数理物理と経路積分」で発表した。
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