研究概要 |
平成17年度には,下記の結果が得られた。 1.個体燃焼理論の数学 Regis Monneau氏(CERMICS、パリ)と、活性化エネルギーが∞へ行くときのSelf-propagating High temperature Synthesis(SHS,自己燃焼合成法)の精密な極限を求めた.我々の結果はB.J.Matkowksy-G.I.Sivashinskyの1978年のscaling, A.Bayliss-B.J.Matkowksy-A.P.Aldushinの2002年のscalingなどへの適用が可能である.精密な極限問題は変数係数の過冷水のステファン問題である. 高次元では解析の未解決問題が数多く残っているが,我々が導き出した精密な極限問題によって,数値解析で観察されたpulsating waveを驚くほど簡単に説明することができる. 2.不安定自由境界問題 個体燃焼理論で1次近似として現れる不安定偏微分方程式 Δu=-X{u>0} をRegis Monneau氏(CERMICS,パリ)と研究し,2次非退化解に関する部分正則性とminimizerの正則性を示した. さらに,J.Andersson氏(Max Planck研究所,Leipzig,ドイツ)との共同研究によって,特異点の例,つまり2階導関数が非有界な例と退化解の例を構築した.
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