研究概要 |
数値シミュレーションを取り入れた超精密加工技術の開発を目的として,様々なSiC素材のELID研削実験,背面にリブ構造を有した超怪量ミラーの振動解析および変形解析,荷重変形シミュレーションの数値計算結果を使用して変形マップの製作,変形マップのデータを砥石の軌道にフィードバックさせて行う形状補正加工試験を行った.具体的には高強度反応焼結SiCの50mm角ミラーやφ250mmリブ構造ミラーをストレート砥石・カップ砥石それぞれによる研削加工実験及び面粗さの評価を行い軽量化ミラーを製造した.また反応焼結時に残留する遊離Si(幅数ミクロン程度)が焼結SiCに比べ20nm程度深く研削される結果が得られた.φ360mmの焼結SiCリブ構造ミラーワークを設計し,またそのワーク専用の治具を開発した.その治具は9本の新技術予圧サポートと3本の除振用予圧サポートを搭載しており,特に9本の予圧サポートでは摺動抵抗を極小化する技術を開発し,それを応用してミラーを治具に設置する際,ミラーに内部応力と変形を発生させない固定方法を実現した.本サポートの構造およびサポートを使用した加工法で2件の特許を出願する予定である.また,荷重変形シミュレーションを行うために必要なデータである研削抵抗をφ80mm平面ミラーのELID研削実験を通して測定した.その測定結果をもとにミラーの振動解析及び荷重変形解析を行い,得られた荷重変形結果よりミラーの変形マップの製作した.その変形マップをもとに,変形量を砥石の軌道にフィードバックさせたφ80mm平面ミラーの形状補正加工を行った.
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