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2003 年度 実績報告書

結晶シンチレータのフォトダイオード読み出しによる宇宙線観測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15740147
研究機関横浜国立大学

研究代表者

片寄 祐作  横浜国立大学, 工学研究院, 助手 (90323930)

キーワード宇宙線 / 結晶シンチレータ / タングステン酸鉛 / ゲルマニウム酸ビスマス / フォトダイオード
研究概要

重粒子ビームを用いたPbWO_4とBGOの特性評価
放医研の重粒子線加速器HIMACを利用し、PbWO_4(タングステン酸鉛)、BGO(ゲルマニウム酸ビスマス)に約920MeVから2240MeVのエネルギー損失が得られる重粒子(He:230MeV/u,C:290MeV/u,430MeV/u,Si:800MeV/u)を照射し、エネルギー損失による発光量の線形性、エネルギー決定精度を測定した。BGOの光量の測定にはフォトダイオード(PD)、PbWO_4にはPDと比較して高いゲインが得られるアバランシェフォトダイオード(APD>を使用した。既に行っている放射線源等による測定とあわせて、20GeV程度まの発光量の線形性が確認され、エネルギーとエネルギー決定精度の関係が分かった。更に、ビームの入射位置を変えることにより、測定発光量の位置依存性を調べた。25cmの範囲でBGOの位置依存性は約±2%であり、PbWO4は約±1%とよいことが分かった。
恒温槽を用いた発光量の温度依存性の測定
結晶シンチレータを恒温槽の中で-40℃から30℃まで変化させ発光量の温度依存を測定した。BGOの温度依存性は温度に対して直線的に下がり温度係数は約-1%/℃であり、一方PbWO_4は曲線で表され0℃での温度係数は約-2.2%/℃であることが分かった。
CERNでの高エネルギー電子、陽子を利用した小型BGOカロリメータの性能評価
BGOとPDを用いて約22放射長のカロリメータを製作した。欧州原子核研究所のSPS施設において50GeV、100GeVの陽子、電子を測定器に照射し粒子分別能力、エネルギー決定精度を調べた。現在このデータを解析し、モンテカルロシミュレーションの結果を比較している。これらの結果からより現実的な宇宙線検出器の開発が可能となる。これらの結果は、第59回日本物理学会等で報告する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yusaku Katayose et al.: "Development of Total Absorption Calorimeter of CALET"Proceedings of 28^<th> International Cosmic Ray Conference. 8. 2197-2200 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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