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2003 年度 実績報告書

宇宙の大規模構造における高度な統計的手法を用いた宇宙論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740151
研究機関名古屋大学

研究代表者

松原 隆彦  名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00282715)

キーワード宇宙論 / 大規模構造 / 統計解析
研究概要

本年度の主な成果として、KL変換の方法を用いたスローンデジタルスカイサーベイ(SDSS)の大規模構造の解析、フーリエ位相相関を用いた新たな統計手法の開拓、大規模構造の固有値解析手法の高赤方偏移宇宙における確立の3点がある。はじめにKL変換を用いたSDSSの解析では、SDSSの初期データで得られた2次元銀河分布に対して我々の開発してきたKL変換の方法を使い、密度ゆらぎのパワースペクトルを決めるパラメータを見積った。この結果、はじめて線形領域のみの情報からの見積りが可能になった。次に、フーリエ位相を用いた統計手法の開拓では、一般の非ガウス場において位相に含まれる高次相関の関係を世界で初めて導き、これまで現象論的にしか調べられなかった位相情報の理論的構造を明らかにした。さらにこの手法を用いて宇宙の大規模構造シミュレーションを解析し、非線形力学との関係を明らかにした。最後に、大規模構造の固有値解析手法について、これまで低赤方偏移宇宙の方法を開発してきたが、これを大幅に一般化し、任意の赤方偏移に対応した手法を確立した。これにより将来の解析に応用できる下地が整った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Szalay, B.Jain, 松原, Scranton他: "KL Estimation of the Power Spectrum Parameters from the Angular Distribution of Galaxies in Early SDSS Data"The Astrophysical Journal. 591. 1-11 (2003)

  • [文献書誌] 松原隆彦: "Phase Correlations in Non-Gaussian Fields"The Astrophysical Journal Letters. 591. L79-L82 (2003)

  • [文献書誌] 日陰千秋, 松原隆彦, 須藤靖: "The Distribution Function of the Phase Sum as a Signature of Phase Correlations Induced by Nonlinear Gravitational Clustering"The Astrophysical Journal. 600. 553-563 (2004)

  • [文献書誌] A.Pope, 松原隆彦, A.Szalay et al.: "Cosmological Parameters from Eigenmode Analysis of Sloan Digital Sky Survey Galaxy Redshifts"The Astrophysical Journal Letters. (accepted)(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 松原隆彦, A.Szalay, A.Pope: "Eigenmode Analysis of Galaxy Distributions in Redshift Space."The Astrophysical Journal. (accepted)(印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 川野羊三, 大栗真宗, 松原隆彦, 池内了: "Galaxy Structures and External Perturbations in Gravitational Lenses"Publications of the Astronomical Society of Japan. 56(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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