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2004 年度 実績報告書

公開データを用いた宇宙の暗黒成分の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740155
研究機関広島大学

研究代表者

山本 一博  広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50284154)

キーワード暗黒エネルギー / 銀河の大規模構造 / パワースペクトル解析 / バリオン振動
研究概要

本年度は、銀河のパワースペクトル解析を用いて暗黒エネルギーの状態方程式を制限する方法において、単極スペクトルの他に四重極スペクトルに関する研究を中心に行った。赤方偏移ゆがみの効果により生じる四重極スペクトルの測定によってこの効果を有効的に取り出すことができるかどうか調べた。
四重極スペクトルを測定したときの誤差を最小にするような方法の定式化を初めに与えた。さらにKAOSと呼ばれる次世代の大規模な銀河サーベイを想定したときの測定精度を予想した。KAOSでは、バイアス因子の不定性を考慮してもパワースペクトル解析を用いて暗黒エネルギーの性質に強い制限が与えられることを示した。重要な発見として、バリオン振動が単極スペクトルにない場合にもある程度強い制限が与えられることを示した。このとき四重極スペクトルが果たす役割は、赤方偏移ゆがみによってバイアス因子に独立した制限を与えることによって、パラメータ間の縮退を解くことにあることを示した。このことは比較的一般的なバイアス因子に対して示され、暗黒エネルギーへのKAOS銀河サーベイの有用性が示された。この成果はフィジカルレビュー誌に掲載された。さらに成果の応用として、2df QSOサンプルを用いて四重極スペクトルの測定を行っている。実際のサンプルから四重極スペクトルを有効に測定する方法を構築し、その有効性を示すことが目的である。試験的な計算の結果では、四重極スペクトルを測定できており、今後詳細な計算と結果の物理的解釈を行い、研究成果として発表する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Dark Energy Reflections in the redshift-space quadrupole2005

    • 著者名/発表者名
      K.Yamamoto, B.A.Bassett, N.Nishioka
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 94

      ページ: 051301 1-051301 4

  • [雑誌論文] Power spectrum analysis of the 2dF QSO sample revisited2004

    • 著者名/発表者名
      K.Yamamoto
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal 605

      ページ: 620-624

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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