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2005 年度 実績報告書

公開データを用いた宇宙の暗黒成分の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740155
研究機関広島大学

研究代表者

山本 一博  広島大学, 大学院理学研究科, 助教授 (50284154)

キーワード宇宙論パラメーター / 宇宙の大規模構造 / クェーサー / バリオン振動 / 暗黒エネルギー / 大規模銀河サーベイ
研究概要

今年度の主な成果として、2dFQSOサンプルの4重極スペクトルの測定を行った。4重極スペクトル測定の誤差評価に対して解析的な表式を与えるとともに、4重極スペクトル測定の新しいアルゴリズムを開発して約2万個の2dfQSOサンプルを用いた測定も行った。理論模型との比較を行い、4重極スペクトルがバイアスに単極スペクトルとは独立な制限を与えること、またその測定値がこれまでに得られている結果と整合性のあることを示し、新しいアルゴリズムの有効性も示した。成果は学術雑誌に発表された。
さらに、SDSSのLRGサンプルを用いたパワースペクトル解析を行った。単極スペクトルの測定からはバリオン振動を含むスペクトルの特徴が得られている。特に、バリオン振動を取り出すために便利と考えられる統計量dlnP(k)/dlnkの測定について調べた。そのための新しい測定アルゴリズムを開発して、SDSS・LRGサンプルに適用、測定を試みた。また、重力を変更することによって暗黒エネルギーを説明する模型の一つであるDGP模型について、パワースペクトルの理論計算を行い、SDSS LRGサンプルから得られているパワースペクトルとの比較を行った。現時点でのサンプルは銀河数が少ないために生じる統計誤差、およびサーベイ領域の形による系統誤差が大きく、それのみからの制限はあまり強くないことが分かった。今後WFMOSサーベイのような大規模サーベイが実現すれば、パワースペクトル解析だけから、十分なテストが可能なことを示した。この成果の一部は、国立天文台で開かれた研究会で報告した。今後もこの研究を継続し学術雑誌への投稿を行う計画である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] A Measurement of the Quadrupole Power Spectrum in the Clustering of the 2dF QSO Survey2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yamamoto
    • 雑誌名

      Publications of the Astronomical Society of Japan 58

      ページ: 93-102

  • [雑誌論文] The Finite Source Size Effect and Wave Optics in Gravitational Lensing2006

    • 著者名/発表者名
      Norihito Matsunaga
    • 雑誌名

      Journal of Cosmology and Astroparticle Physics 0601

      ページ: 023 1-023 25

  • [雑誌論文] Non-Gaussianity in Multi-field Stochastic Inflation with the Scaling Approximation2005

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Hattori
    • 雑誌名

      Journal of Cosmology and Astroparticle Physics 0507

      ページ: 005 1-005 16

  • [雑誌論文] Modulation of a Chirp Gravitational Wave from a Compact Binary due to Gravitational Lensing2005

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Yamamoto
    • 雑誌名

      Physical Review D 71

      ページ: 101301(R) 1-101301(R) 3

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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