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2005 年度 実績報告書

3次元リヒトマイヤー・メシュコフ不安定性における密度境界の時間発展に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740239
研究機関愛媛大学

研究代表者

松岡 千博  愛媛大学, 理学部, 助手 (10270266)

キーワード渦層 / 密度境界 / バーコフ・ロット方程式
研究概要

密度の異なった2種の流体の境界面が衝撃波の通過、または重力の作用により不安定化すると、境界面は大きく変形し、最終的にはマッシュルームのようなきのこ状に巻き上がる。リヒトマイヤー・メシュコフ不安定性として知られるこの現象について、本研究では、境界を1つの渦層とみなしてその時間発展を記述するモデル方程式をたて、数値計算によって解を求め、既知の実験データとの比較を行った。
具体的には、モデル方程式として、ビオ・サバール積分を用いた渦層の時間発展を記述する方程式と、渦度の時間発展方程式を連立させたものを用い、これに関して数値計算を行った。
この数値計算は非常に不安定性が強く、通常のスキームでは長時間の発展は追いかけられない。過去にいくつかの数値計算の結果があるが、安定性を確保するために精度がかなり悪くなっており、渦度の時間発展等にあいまいな点が見られる。そこで私はこれらの方法を改良し、擬スペクトル法を用いて差分近似による誤差を取り除いて、指数精度の計算が可能になるようにした。さらに切断端数を適当に考慮することによって、高精度で長時間の数値計算を実行できるようにした。
この方法を用いて密度境界の形状、バブルとスパイクの成長率、境界面の振幅のフーリエモードの時間発展等を調べた。その結果、形状に関しては、リアルタイムスケールで実験結果と合うことが確かめられた。また、振幅に関してはケルビン・ヘルムホルツ不安定性同様、波数空間でフーリエモードが漸近的に3/2乗に近づくことがわかった。これは、境界の厚さ0、系の粘性0の極限で、解が有限時間で破綻することを意味するが、その破綻時間はケルビン・ヘルムホルツに比べ、かなり遅いことも確かめられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Vortex core dynamics and singularity formations in incompressible Richtmyer-Meshkov instability2006

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Matsuoka
    • 雑誌名

      Physical Review E (未定)(in press)

  • [雑誌論文] Temporal Evolution of a Vortex Sheet in the Richtmyer-Meshkov Instability2005

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Matsuoka
    • 雑誌名

      Theoretical and Applied Mechanics Japan 54

      ページ: 243-247

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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