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2003 年度 実績報告書

地殻内マグマ溜りにおける固液共存状態にあるマグマの二重拡散対流過程の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15740274
研究機関京都大学

研究代表者

金子 克哉  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (40335229)

キーワードマグマ溜り / 二重拡散対流 / アナログ実験 / プリューム / 混合
研究概要

地殻内マグマ溜りにおける固液共存状態にあるマグマ溜りの二重拡散対流過程の解明を行うため,本年度は,液相のみにおける二重拡散対流における混合の実験的研究を行った.実験では,水槽中に塩水を入れ,下面より上部塩水より軽い水を注入する.これにより組成対流とそれに伴う混合が発生する.この実験のポイントは従来のもとの異なり,下面からの対流プリュームの径およびスペーシングを制御して行うことである.これにより多様な地球科学的現象の対流混合の素過程を考察することができる.本年度はまず制御されたプリュームを下面から一様に注入することのできる実験装置の製作を行った.また,この装置を用いて,実験を行った結果,注入流量が非常に大きい場合,プリュームは激しいジェット的プリュームとなって液層全体が良く攪拌され,混合効率が非常に良い.注入流量を小さくしていくとプリュームは層流的になり,周囲流体との攪拌をあまり起こさず液層上面にまで達してしまうため,混合効率が低下する.さらに注入流量を小さくすると,プリュームが細くなり,層流的ではあるが周囲流体と拡散により均質化するようになるため,混合効率としてみた場合かえってよくなる.このように,注入流量(対流の激しさを表す)により混合効率は単調な関数になるのではなく,最小値が存在することが明らかになった.これは,プリュームを制御しない場合の対流が,注入流量に対して混合効率が単調に増加するというこれまでの結果と比較して,定性的にも異なる傾向が新しく明らかになったことを意味する.今後,さらに様々な条件による実験を追加し,対流の強さと混合効率のスケーリング側を明らかにしていく方針である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsuya Kaneko, Takehiro Kayaguchi: "Experimental study on the effects of crustal temperature and compression on assimilation with fractional crystallization at the floor of magma chambers"Journal of Volcanology and Geothermal Research. 129. 155-172 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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