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2004 年度 実績報告書

大気の平衡状態の太陽定数依存性

研究課題

研究課題/領域番号 15740286
研究機関北海道大学

研究代表者

石渡 正樹  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (90271692)

キーワード大気大循環モデル / エネルギーバランスモデル / 暴走温室状態 / 全球凍結状態 / 多重平衡解
研究概要

昨年度行った太陽定数を変えたパラメータスタディの結果に対する考察を行うべく,南北1次元エネルギーバランスモデルを用いた数値計算を行った.用いたエネルギーバランスモデルは放射スキームを除けばNorth(1975)と同一のものである.放射スキームは,昨年度使用したGCMと同一のスキーム,Nakajima et al.(1992)の灰色大気放射スキーム,を使用した.このエネルギーバランスモデルを用いて,熱輸送係数と太陽定数を様々に変化させて大気の平衡常態を求めたところ,熱輸送係数の値によらず小極冠不安定解が得られることがわかった.これにより,昨年度行ったGCM計算で小極冠不安定が生じなかった原因は,実効的な熱輸送係数の太陽定数に依存するためではなく,3次元的な循環の存在によるものである可能性が高くなった.
また,大気海洋結合モデル開発の第一段階としてデータ形式の検討・データI/Oライブラリの整備と大気モデルの力学コアの開発をおこなった.データ入出力に関しては,「gtool4netCDF規約」に従うnetCDFファイルをファイル形式として採用し,この形式を扱うためのデータI/Oライブラリgt4f90ioを整備した.gt4f90ioの内部構造を階層化することによりシンプルで分かりやすいデータI/Oインターフェースを作成することができた.力学コアの設計は,AGCM5(SWAMP Project,1998)を参照しつつFortran90の機能を活用することを念頭において行った.モデル可変性向上のために,モジュール・構造型などを用いたオブジェクト指向的設計によってモデルの内部構造の階層化を行った.ソースコードの可読性を向上するために,SPMODEL(Takehiro et al.,2004)における関数および変数命名規則の拡張を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Initial Development of Tropical Precipitation Patterns in Response to a Local Warm SST Area : An Aqua-Planet Ensemble Study2004

    • 著者名/発表者名
      K.Nakajima, E.Toyoda, M.Ishiwatari, S.Takehiro, Y.-Y.Hayashi
    • 雑誌名

      J.Meteorol.Soc.Japan 82

      ページ: 1483-1504

  • [雑誌論文] Development of Atmospheric General Circulation Model for Terrestrial Planets and Related Fundamental Experiments on the Atmospheric Structures2004

    • 著者名/発表者名
      Hayashi, Y.-Y, Ishiwatari, M, Odaka, M, Yamada, Y, Nakajima, K, Takehiro, S
    • 雑誌名

      CGER'S SUPERCOMPUTER ACTIVITY REPORT 11-2002

      ページ: 57-65

  • [雑誌論文] gt4f90io : gtool4規約に基づくFortran90 netCDF I/Oライブラリ2004

    • 著者名/発表者名
      森川 靖大, 小高 正嗣, 石渡 正樹, 林 祥介
    • 雑誌名

      地球惑星科学関連学会 2004年合同大会 予稿集 (CD-ROM)

      ページ: J031-011

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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