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2003 年度 実績報告書

水素を含む下部マントルペロブスカイト相の安定性と電気伝導性に関する構造科学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740317
研究機関山口大学

研究代表者

中塚 晃彦  山口大学, 工学部, 助手 (80294651)

キーワードペロブスカイト / 水素 / 単結晶X線構造解析 / 下部マントル
研究概要

本研究課題は、"水"を含むAl含有Mg-perovskiteの安定性と電気伝導機構を構造科学的な観点から解明し、Al含有Mg-perovskite中の"水"が下部マントルにおける電気伝導・ダイナミックスに果たす役割を明らかにすることを目的とする。今年度は、H_2Oの飽和条件下における下部マントルの安定相を調べるために,MgO-SiO_2-Al_2O_3-H_2O系の高圧実験を行った。生成物の多くは、約50μm程度の大きさを持つ単結晶物質であった。その単結晶の同定を、EPMAと単結晶X線回折法により行った。EPMA分析の結果、28.46wt%MgO、48.69wt%SiO_2、7.73wt%Al_2O_3(合計84.88wt%)という結果を得た。100wt%からの不足分をH_2Oとすれば、生成した単結晶試料の化学式はMg_<1.25>Si_<1.43>Al_<0.27>H_<2.97>O_6と計算できる。単結晶X線構造解析の結果、生成した単結晶試料は、三方晶系(空間群P3^^-1m)[格子定数a=4.8379(4)Å,c=4.3236(4)Å,γ=120°]に属し、高圧含水珪酸塩phase Dと同一の結晶構造を持つことが分った。とのように、H_2Oの飽和条件下では、perovskite相は生成せず、phase Dが主な生成相であることが分った。今後、高圧実験から、系中のH_2Oがどのような比率の場合に,perovskite相が安定に存在するかを検討する必要がある。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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