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2003 年度 実績報告書

直鎖状ポリオキシムを利用した伸縮可能ならせん型分子導線の設計と合成

研究課題

研究課題/領域番号 15750026
研究機関筑波大学

研究代表者

秋根 茂久  筑波大学, 化学系, 助手 (30323265)

キーワードオキシム / 亜鉛錯体 / らせん構造 / ランタン錯体
研究概要

複数のオキシム型キレート配位部位を連結したオリゴマー・ポリマーを、1,2-ビスアミノオキシエタンとジアルデヒドの縮合反応により合成した。まず、三量体・四量体・五量体などの鎖長の短いオリゴマーを段階的な経路により合成した。目的の直鎖状配位子の三量体はいずれも数段階の反応により収率よく得られた。この配位子の構造はNMRや質量分析より決定した。この配位子の錯形成能をNMRや吸収スペクトルにより評価した。酢酸亜鉛との錯形成では二量体の場合と異なり、複雑な錯体の混合物となることがわかった。この錯形成の際に1当量のランタンやバリウムイオンを共存させると、単一の錯体を与えることがわかった。一方、カルシウムやマグネシウムなどのイオン半径の小さなイオンを共存させた場合には、このように単一の錯体への収束は見られなかった。ランタン錯体の構造はX線結晶構造解析により行った。その結果、3つの亜鉛がキレー卜型配位部位に、中央のらせん型空孔にはランタンイオンが取り込まれている様子が明らかとなった。配位子部分は一重、1.3周巻いたらせん型の構造となっていたことがわかった。この結果から、本研究における直鎖状配位子がらせん型構造をもつ錯体構造の構築に有用であることがわかった。さらに鎖長の長い配位子の合成を目的として、一段階の縮重合反応によりポリマーの合成についても行った。この場合、二量体・三量体・四量体・五量体の各成分は低収率ではあるが得られた。これらのオリゴマーの錯形成によるらせん構造の構築についても現在検討中である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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