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2004 年度 実績報告書

Ir錯体によるアミン、アルデヒドおよびアルキンの触媒的1:2:2カップリング反応

研究課題

研究課題/領域番号 15750095
研究機関関西大学

研究代表者

坂口 聡  関西大学, 工学部, 専任講師 (50278602)

キーワードイリジウム / 触媒 / 有機合成 / C-H統合活性化 / カップリング反応 / アルキン / アルデヒド / アミン
研究概要

プロパルギルアミンは、有機合成上有用な中間体であることから、効率的な合成法の開発が望まれている。末端アセチレンをC=N結合へ付加する反応は、プロパルギルアミンの簡便な合成法となるが、末端アセチレンのC=O結合への付加によるプロパルギルアルコールの合成に比べ、成功例は少ない。以前、私はイリジウム錯体触媒存在下、アミン、アルデヒドおよび1-オクチンのような単純アルキンの反応により、反応中生成するイミンの窒素原子に隣接するC-H結合の活性化を経る新規な三成分カップリング反応を見出し報告している。本研究では、アミン、アルデヒドおよびトリメチルシリルアセチレンの反応を行ったところ、1:1:1カップリングおよび1:2:2カップリング反応が生起し、対応するプロパルギルアミン誘導体が得られることが明らかになった。
触媒量の[IrCl(cod)]_2存在下、n-ブチルアミン、n-ブチルアルデヒドおよびトリメチルシリルアセチレンをTHF中60℃で反応させたところ、系中でアミとアルデヒドから生成したイミンへ、トリメチルシリルアセチレンが付加した1:1:1カップリング生成物が78%の収率で得られた。またこのとき、アミン、アルデヒドおよびアルキンが1:2:2の比でカップリングした生成物の副生が確認された。そこで1:2:2カップリング生成物の生成を目指し種々検討した結果、1,4-ジオキサン中75℃で反応させることにより、目的物が80%を超える収率で合成できることが明らかになった。溶媒にシクロペンチルメチルエーテルを用い100℃で反応を行うと、短時間で反応は完結した。このような、アミン、アルデヒドおよびトリメチルシリルアセチレンの1:2:2カップリング反応は報告例がなく、本反応は、新規なプロパルギルアミン誘導体の触媒的合成法として有用である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Catalytic Reductive Alkylation of Secondary Amine with Aldehyde and Silane by an Iridium Compound2005

    • 著者名/発表者名
      T.Mizuta, S.Sakaguchi, Y.Ishii
    • 雑誌名

      J.Org.Chem. (印刷中)

  • [雑誌論文] A Novel Catalysis of [IrCl(cod)]_2 Complex in Organic Syntheses2004

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Sakaguchi, Yasutaka Ishii
    • 雑誌名

      Bull.Chem.Soc.Jpn. 77・5

      ページ: 909-920

  • [雑誌論文] Iridium-Catalyzed Coupling of Simple Primary or Secondary Amines, Aldehydes and Trimethylsilylacetylene : Preparation of Propargylic Amines2004

    • 著者名/発表者名
      S.Sakaguchi, T.Mizuta, M.Furuwan, T.Kubo, Y.Ishii
    • 雑誌名

      Chem.Commun. 14

      ページ: 1638-1639

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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