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2003 年度 実績報告書

カリックスアレーン型配位子を用いた多核金属錯体の合成と触媒反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15750111
研究機関山形大学

研究代表者

諸橋 直弥  山形大学, 工学部, 助手 (70344819)

キーワードカリックスアレーン / チアカリックスアレーン / 触媒反応 / 不斉 / ヘテロ原子
研究概要

本研究の目的は種々の架橋部位を有するカリックスアレーン誘導体及びその複核金属錯体を合成し,新規な触媒反応を開拓することである.複数の金属を有する錯体においては,近傍に位置する金属中心が共同的あるいは連続的に基質を活性化,反応させる効果が期待でき,従来の単核錯体に比べて高度な触媒能を示すと考えられる.それにより,触媒反応における選択性,収率の向上,さらには通常困難な反応や新しい反応への応用も可能であると考えられる.現在までの成果を以下に示す.
1)架橋硫黄基を有するチアカリックスアレーンの研究は環員数が4の[4]アレーンについてがほとんどであり,大環状のものはその合成法が確立されていなかった.そこで,種々のフェノールオリゴマー類の縮合環化反応に取り組み,メチレン及び架橋硫黄基数の異なる新規なハイブリッド型カリックス[6]アレーンの合成に成功した.これにより,より大きな分子を認識できる配位子の設計が可能となった.
2)硫黄架橋フェノールオリゴマー及び光学活性アミンとの環化反応により光学活性なチアカリックスアレーン類の合成に成功した.溶媒抽出実験から本化合物が遷移金属イオンと高い親和性を有することが明らかとなり,さらに,円偏光二色性スペクトルから,光学活性アミンの不斉が環全体に伝播していることも示された.
3)光学活性カリックスアレーン類と水素化リチウムアルミニウムによって調製される複核金属錯体を用いて不斉マイケル反応を検討した.その結果,本錯体がマイケル反応の高効率的な触媒として機能することは明らかとなったが,高いエナンチオ選択性は得られず,今後,架橋基,環員数,金属種を検討する必要がある.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Morohashi, T.Ishiwata, K.Ito, Y.Ohba: "Synthesis of hybrid calix[6]arenes having both methylene and epithio bridging groups"Tetrahedron Letters. 45. 799-802 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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