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2004 年度 実績報告書

カリックスアレーン型配位子を用いた多核金属錯体の合成と触媒反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15750111
研究機関山形大学

研究代表者

諸橋 直弥  山形大学, 工学部, 助手 (70344819)

キーワードカリックスアレーン / チアカリックスアレーン / 硫黄 / スルフィルイミン / ホウ素 / Lewis酸 / 二核錯体 / クロラミンT
研究概要

本研究の目的は種々の架橋部分を有するカリックスアレーン誘導体及びその複核金属錯体を合成し,新規な触媒反応を開拓することである.複数の金属を有する錯体においては,近傍に位置する金属中心が共同的あるいは連続的に基質を活性化,反応させる効果が期待でき,従来の単核錯体に比べて高度な触媒能を示すと考えられる.それにより,触媒反応における選択性,収率の向上,さらには通常困難な反応や新しい反応への応用も可能であると考えられる.得られた成果を以下に示す.
1)架橋部位が全て硫黄のチアカリックスアレーン(TCA)は第二世代カリックスアレーンと呼ばれ注目されているホスト分子である.TCAにおいては従来のメチレン架橋体と同様にフェノール性水酸基及びp-位置換基の化学修飾に加え,架橋部位の化学修飾が適用できる.現在まで架橋硫黄の酸化による高機能化に成功してきた.そこで,今回はクロラミンTによる架橋硫黄のスルフィルイミンへの変換を検討した.その結果,フェノール性水酸基を保護すれば相当するスルフィルイミンが得られるが,保護しないと予期せぬスピロジエノンが得られることが明らかとなった。
2)TCAは架橋基の配位と配位サイトの多さから多種多様な複核金属錯体を形成できる.既にTCAの二核チタン錯体が向山アルドール反応の高活性なLewis酸触媒として機能することを見出している.しかしながら,錯体が不安定で取り扱い難いなどの問題点があった.そこで,他の金属錯体の調製と触媒反応への応用を検討した.その結果,TCAのホウ素二核錯体の合成に成功し,本錯体がチタン錯体よりも安定であり,かつLewis酸触媒としても機能することを明らかにした.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Conversion of mono- and tetra-thiacalix[4]arenes to sulfilimine derivatives and unexpected formation of monospirodienone derivatives

    • 著者名/発表者名
      N.Morohashi, M.Kojima, A.Suzuki, Y.Ohba
    • 雑誌名

      Heterocyclic Communication in press

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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