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2004 年度 実績報告書

走化性を応用した内分泌攪乱化学物質検出システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15750131
研究機関宇都宮大学

研究代表者

荷方 稔之  宇都宮大学, 工学部, 助手 (30272222)

キーワード走化性 / 内分泌攪乱化学物質 / 環境ホルモン / ビスフェノールA / 細菌
研究概要

本研究は、運動性細菌の有する走化性に基づく化学物質認識能力を応用した内分泌攪乱化学物質検出システムの構築を目指している。昨年度の研究においてビスフェノールA、p-ニトロトルエン、p-tert-ブチルフェノールに走性を示す細菌(PNT1株)の分離に成功した。そこで平成16年度には、1)PNT1株による環境ホルモンの認識部位の推定、2)PNT1株の走化性センサー遺伝子の単離、について研究を行った。
1)PNT1株は、ベンゼン、トルエン、キシレン、p-tert-ブチルベンゼンに対しては走性応答を示さず、フェノール、ニトロベンゼン、p-ニトロフェノールに対して走性応答を示したことから、本菌株の走化性センサーはベンゼン骨格やメチル基よりむしろ、ヒドロキシル基及びニトロ基を認識していることが示唆された。またニトロトルエン、ブチルフェノール、ニトロフェノールの構造異性体のうちオルト体にはいずれも応答しなかった。これは官能基同士が近接して立体障害がおこったためと考えられ、この結果も走化性センサーによる官能基の認識が重要である事を示唆している。
2)走化性センサー遺伝子を単離するために、そのタンパク質に高度に保存されているアミノ酸配列(HCD)をもとに、HCDをコードするDNAプローブの合成を行った。これにハイブリダイズするPNT1株染色体DNA断片を4クローン単離し、塩基配列を決定した。その中で、P.aeruginosa PAO1株の走化性センサーと比較的相同性を有するORFが見いだされた。今後はこのORFの欠損変異株を構築し、走化性センサー遺伝子の同定を行う予定である。
なお以上の成果については2件の学会発表((1)荷方ら,日本生物工学会,2004年9月,名城大学、(2)加藤、荷方ら,日本水環境学会,2005年3月,千葉大学)を行った。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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