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2003 年度 実績報告書

遍歴電子系におけるゼオライト強磁性体に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15750173
研究機関静岡理工科大学

研究代表者

山崎 誠志  静岡理工科大学, 理工学部, 講師 (40291760)

キーワードゼオライト / 磁気特性 / 反強磁性 / Mn-LSX / 磁場吸着測定 / 遍歴電子
研究概要

Mnイオン交換したLSXについて、2〜300Kの温度領域でSquidによる磁化測定を行った。昨年までの研究において、50K以上の温度領域では、常磁性的な挙動を示していることがわかっている。今回の測定では、反強磁性的な挙動を示しながらも、ネール温度は、この領域にはなく、常磁性であることがわかった。また、昨年までの研究では、Mnイオンの存在する2種類のサイトにおけるスピン磁気量子数が、(Site I, Site II")=(3/2,5/2)と(5/2,4/2)のいずれかであることがわかっているが、いずれかに断定することはできなかった。今回の測定では、各サイトにおけるスピン磁気量子数は、(Site I, Site II")=(5/2,3/2)であることがわかった。
次に、磁場中での窒素および酸素吸着測定を行った。測定装置は、東北大学理学研究科物理学専攻村上研究室に既設の超伝導磁場発生装置に自作の容量法吸着装置を組み合わせたものを使用した。印加磁場は9.5Tとし、測定温度は90.5Kで行った。酸素吸着において、細孔充填が起こる低圧領域では、磁場の有無によらず吸着量に差は見られなかった。しかし、主として骨格外表面で吸着する高圧領域で磁場中の吸着量が多くなることがわかった。窒素吸着では、低圧領域において磁場中での吸着の方が吸着量が多くなる傾向が見られた。
最後に、Cu(NO_3)_2水溶液を用いて含浸法においてMn-LSXにCuを導入した。Cu導入後、硝酸イオンを除去するため真空中473Kで加熱処理した。Cu導入Mn-LSXについて、2〜300Kの温度領域で磁化測定を行った。その結果、銅の導入導入量によって有効磁気モーメントが変化し、遍歴電子によるMn-LSXの磁気特性が変化することを示唆する結果が得られた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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