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2004 年度 実績報告書

分光エリプソメトリを用いた低対称異方性結晶の誘電率テンソル測定とバンド構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 15760008
研究機関大阪府立大学

研究代表者

沈 用球  大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (20336803)

キーワードCaGa2S4 / 分光エリプソメトリー / 光学定数 / 光学異方性 / 発光母体材料 / ワイドギャップ / バンド構造 / 複素誘電率
研究概要

本研究は,広いバンドギャップをもつ発光母体材料CaGa_2S_4の光学定数,誘電率等の光学的性質やバンド構造に関して調べ,発光材料や固体レーザー材料としての可能性について検討を行うことを目的としている.
光学定数,誘電率の測定には分光エリプソメーターを用いた.
平成15年度中にはエリプソメトリー測定に必要な結晶表面状態の影響を調べ,さらに,光学異方性結晶のエリプソメトリー測定のための予備的な実験を行ったので,平成16年度中には,エネルギー領域を透過領域,吸収領域と分けて,さらに詳細にCaGa_2S_4結晶の複素誘電率測定および解析を行った.
4.2eV以上の吸収領域に関しては,Aspnesらが示した解析法を用いることで,(100)面のみを用いてCaGa_2S_4の主複素誘電率のε_<yy>,ε_<zz>の両成分のスペクトルを求めた.さらに,主誘電率スペクトルの2階微分スペクトルより特異点解析を行いE//y,E//z(E:電場の方向)で許容となる光学遷移のエネルギーを示した.4.0〜6.0eVのエネルギー領域で,E//yについては,4.44,5.10,5.49eVの3つの特異点,E//zについては,4.35,4.60,5.05,5.67eVの4つの特異点を見出した.
また,4.2eV以下の透過領域に関しては,上記のAspnesの解析法の近似が悪くなるので,偏光透過強度測定により得られた光学定数の値とエリプソメトリー測定により得られた値を相補的に用いて,この領域での主屈折率の解析をおこなった.さらに,(100),(010)におけるエリプソメトリー測定結果とも比較を行い,CaGa_2S_4のn_x,n_y,n_zの主屈折率成分を求めた.
今後は,透過型エリプソメーターを用いて透過領域のこれらの主屈折率をさらに精度良く測定をおこなう.また,吸収領域のε_<xx>成分の解析も行い,このCaGa_2S_4のすべての光学定数,誘電率成分を決定する.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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