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2004 年度 実績報告書

インジウム・セレン多結晶薄膜の構造制御と薄膜太陽電池への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15760012
研究機関木更津工業高等専門学校

研究代表者

岡本 保  木更津工業高等専門学校, 電気電子工学科, 助教授 (80233378)

キーワードIn_2Se_3 / III-VI族化合物半導体 / 多結晶薄膜太陽電池 / 欠損性ウルツ鉱構造 / タンデム型太陽電池
研究概要

欠損性ウルツ鉱構造を有するγ-In_2Se_3は、禁制帯幅1.9eVの直接遷移型半導体であり、タンデム型太陽電池のトップセル用材料として適している。本研究では、In_2Se_3多結晶薄膜の構造制御を行い、評価を行った。また、In_2Se_3多結晶薄膜太陽電池の試作を目指して、p形層としてp-ZnTeを提案し、ZnTe多結晶薄膜の製膜条件の最適化、伝導度制御等を行った。
まず、フォトルミネッセンス(PL)法によりIn_2Se_3多結晶薄膜の光学的特性の評価を行った。基板温度500℃、VI/III比4で作製したα相をほとんど含まないγ-In_2Se_3多結晶薄膜の5.7KにおけるPLスペクトルを測定したところ、波長860nm付近および940nm付近をピークとするブロードな発光が観測された。これらの発光の起源を検討するために、測定温度依存性を検討した。860nm付近のピークの活性化エネルギーを見積もったところ、91.6meVとなった。また、940nm付近のピークについては2つの活性化エネルギーがあるとすると温度依存性がうまくフィッティングでき、活性化エネルギーを見積もったところ、5.31meV、35.0meVとなった。
また、真空蒸着法によりCuをドープしたZnTe多結晶薄膜の作製を試みた。900℃〜960℃でCuドーピングした膜の表面は平坦であるが、1000℃では表面が荒れてしまうことがわかった。Cuの加熱温度を1000℃まであげるとCuが過剰にドープされ、ZnTe以外の物質Cu_4Te_3、Cu_<1.50>Zn_<0.3>Te、Cu_2Teが形成されることがわかった。また、Cuの加熱温度を変化させることにより導電率を制御でき、960℃で約10^<-2>S/cmと低抵抗な薄膜が得られた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] In_2Se_3多結晶薄膜の電気的・光学的特性2004

    • 著者名/発表者名
      青木 達朗, 中駄 良成, 岡本 保, 山田 明, 小長井 誠
    • 雑誌名

      第51回応用物理学関係連合講演会講演予稿集

      ページ: 1629

  • [雑誌論文] タンデム型太陽電池用In_2Se_3多結晶薄膜の構造制御

    • 著者名/発表者名
      鷹羽佑太, 青木達朗, 岡本保
    • 雑誌名

      第10回日本高専学会講演会講演論文集

      ページ: P-8

  • [雑誌論文] フォトルミネッセンス法によるIn_2Se_3多結晶薄膜の評価

    • 著者名/発表者名
      鷹羽佑太, 青木達朗, 岡本保, 山田明, 小長井誠
    • 雑誌名

      第52回応用物理学関係連合講演会講演予稿集

      ページ: 1610

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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