研究概要 |
16年度後半は、15年度後半に開発した方法に基づいて1次元楕円型境界値問題を含む常微分方程式の多点境界値問題の解の数値的存在検証アルゴリズムを構築し、従来法では実用時間内に解き得なかった非線形問題(抵抗パラメータの小さいDuffing方程式・van der Pol方程式の結合系の周期解求解問題など)に本手法を適用し、従来法との計算精度、計算時間の点での比較検討を行なった。また、理論的性能評価として、構築した方法が、十分良い近似解に対して、必ず解の存在検証に成功することを証明した。 16年度後半は先ず、階段関数係数線形系アルゴリズムに関してこれまでに得られた問題を解決し、効率化を図った。また、効率化された階段関数係数線形系システムを非線形常微分方程式系に適用し、効率化の度合を評価する。 また、本研究成果を広く世に知らしめ、さらなる改良を目的とする議論のために、工学的な立場からInternational Symposium on Nonlinear Theory and Its Applicationsに、数値解析学的な立場からGAMM/IMACS International Symposium on Scientific Computing, Computer Arithmetic and Validated Numericsに出席し、活発な議論を行なった
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