17年度前半は、16年度後半に開発した方法に基づいて1次元楕円型境界値問題を含む常微分方程式の多点境界値問題の解の数値的存在検証アルゴリズムを改良し、より荒い近似解に対しても存在検証が成功するように計算誤差を軽減した。これによって、前年度に成功していた、抵抗パラメータのより小さいDuffing方程式・van der Pol方程式の結合系の周期解求解問題などに本手法を適用し、従来法との計算精度、計算時間の点での比較検討を行なった。17年度後半は本研究が、より高次元の楕円型境界値問題に適用できるための問題点を洗い出し、本手法をより広範囲の問題に適用できるための指針を得た。また、効率化された階段関数係数線形系システムを非線形常微分方程式系に適用し、効率化の度合を評価した。 また、本研究成果を広く世に知らしめ、さらなる改良を目的とする議論のために、工学的な立場からInternational Symposium on Nonlinear Theory and Its Applicationsに出席し、活発な議論を行なった
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