研究概要 |
平成15年度は,研究の第1フェーズとして,高濃度気泡流中の「気泡間相互作用」の実験データベースを構築した.この研究では.以下の3つのサブテーマに関する研究を遂行した.(A)壁面スライド気泡における気泡間相互作用の2次元PTV計測,(B)自由空間浮上気泡群における気泡間相互作用の3次元PTV計測,(C)2カメラ3次元PTV法における自動カメラ校正法とゴースト除去処理法の提案.サブテーマ(A)では,壁面せん断応力を微小気泡混入によって低減する技術の基礎研究であり,高濃度気泡流における挙動の特徴を解明した.サブテーマ(B)では.気泡流の数理モデルの普遍化・一般化のため実施され.高速度カメラの導入により壁面や境界に依存しない気泡干渉を明らかにした.サブテーマ(C)はサブテーマ(B)の研究をサポートするものである.具体的には,1つの計測空間を撮影する2つ以上のカメラの相対座標等(カメラ幾何パラメータと言われ20以上の未知数からなる)を自動決定するアルゴリズムを提案した.また,2カメラステレオ撮影時における高濃度気泡(粒子)分布のゴースト現象(画像情報不十分による実在しない粒子のラベリング)を抑制するアルゴリズムを提案した.
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