研究概要 |
イオン導電性高分子による人工筋肉を用いた渦構造の効果的制御方法の確立,それを用いた推進機構の創造を目的に,人工筋肉の機械的特性(変位量,応答性および発生力(引張力))の測定・評価および流水中での駆動評価を行った.その結果,以下のことが明らかになった. (1)人工筋肉の引張力の定量的特性 1.イオン導電性高分子による人工筋肉の引張力は,印加電圧速度に依らず,印加電圧範囲に強く依存する.印加電圧範囲が増加するにつれ引張力も大きくなる.しかしながら,±4.0[V]以上の印加電圧では,人工筋肉が劣化する. 2.イオン導電性高分子による人工筋肉の引張力が最大値に到達するまでに要する時間は印加電圧速度に依存する.印加電圧速度がイオン交換膜内のカチオンの移動速度に影響しているためである. (2)人工筋肉の流水中での駆動評価 1.イオン導電性高分子による人工筋肉は流水中でさえも,主流の抵抗を受けることなく静止流体中と同様に十分な屈曲運動が可能であり,流れの効果的制御として十分に応用可能である.
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