研究概要 |
手ずり感覚を再現する墨すり機の開発を目的として、平成15年度はつぎのような成果を得た。 内部モデル制御とフィードバック制御を併用した制御系設計法を、墨すり機の制御へ応用するための新たな制御方法を提案した。この方法は従来の方法と異なり、墨と硯の間の力を一定に制御することが可能である。これにより、人間が墨をするときに与える力を予め入力すれば、常にある一定の力で墨をすることが可能になる。また、垂直方向の上下運動を制御する墨すり機を製作し、パソコンで制御するためのプログラムを開発した。実際に提案する制御方法を実装し、一定の力で墨すりが可能であることを確認した。 以上に関連する研究内容を、次の2件の講演論文にまとめた。 1)内部モデル制御によるロボットハンドのテレオペレーション:日本機械学会第8回「運動と振動の制御」シンポジウム論文集、pp.464-469、2003. 2)Internal Model Control for Sumi-Ink Rubbing Machine, SICE 2004 Annual Conference,2004.(submitted) 今後の課題は、制御系設計手法の精度を向上することやロバスト性の考察、および実用化のためパソコンベースからマイコンベースへ改良することである。
|