研究概要 |
従来の永久磁石式多極同期発電機を用いた風力発電システムの低価格化と発電効率の改善を行うことを目的として,新方式の提案とシミュレーションによる理論的な検討を中心に研究を進めてきた。以下に研究計画調書の「I.研究目的を達成するための研究計画・方法」と対比させ,研究成果及び進捗状況を報告する。 (1)ギアレス風車タービン,永久磁石式同期発電機,系統連係システム,系統等の数学モデルを導出した。従って達成度100%である。 (2)導出した数学モデルからシミュレーションプログラムを作成し,基本的な動作確認を行った。従って,達成度100%である。 (3)従来方式であるPWMコンバータを用いた風力発電システムのシミュレーションプログラムを作成し,基本的な動作確認を行った。従って,達成度100%である。 (4)ダイオードブリッジ整流回路,ダイオードブリッジ整流回路+チョッパ回路を用いた風力発電システムのシミュレーションプログラムを作成した。ダイオードブリッジ整流回路を用いた方式に関しては,基本的な動作確認が行えたので,達成度100%である。ダイオードブリッジ整流回路+チョッパ回路を用いた方式に関しては,動作におかしいところがあるため検討中である。従って達成度70%である。 (5)新しい系統連係システムとして,ダイオードブリッジ整流回路を用いた方式とダイオードブリッジ整流回路+チョッパ回路を用いた方式を運転モードで切り替える方式を検討中である。アイディアを練っている状態なので,達成度30%である。 (6)新しい系統連係システムに適用する位置推定アルゴリズムの開発に関しては,まったく検討できていない状態である。達成率0%である。 (7)自然風のモデリングを検討した文献を参考にして,自然風を模擬できるシミュレーションプログラムを作成した。基本的な動作確認は行った。今後,実機運転を想定したシミュレーションを行っていく予定である。従って,達成度50%である。
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