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2003 年度 実績報告書

ハイブリッド・マグネット用500A温度可変臨界電流測定装置の開発と研究

研究課題

研究課題/領域番号 15760215
研究機関東北大学

研究代表者

西島 元  東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30333884)

キーワード実用超伝導線 / 臨界電流 / 歪 / 強磁場 / 温度
研究概要

平成15年度は実用超伝導線材の臨界電流の歪依存性を強磁場中において温度可変で測定するための装置である温度可変臨界電流測定装置の設計・製作を行った。歪印加機構としてはWalters coil spring(ウォルター・コイル・ばね)を用いた。これはばね形状の巻枠に超伝導線材をハンダ付けし,ばね全体を捻ることで線材に歪を与える構造となっている。ばねを捻る機構は遠隔操作可能にする予定であったが,これは将来の改造として,本年度は手動とした。この設計変更により,ハイブリッド・マグネットでの使用は難しくなってしまった(ハイブリッド・マグネットを使用しての実験ではすべての装置は遠隔操作でないといけない)が,15Tまでの冷凍機冷却型超伝導マグネットと組み合わせて基礎データを蓄積できるようにすることを重視した。温度調節のために物性測定で広く用いられている断熱セル方式を用いた。これにより,試料空間を真空に保ち,ヒータを用いることで温度調節が可能となる。近年,実用酸化物超伝導線材の臨界電流は液体ヘリウム中で1,000A(アンペア)を超えるが,装置全体をコンパクトにしなければならない制約と,断熱セル内への熱侵入を低減させる目的から電流リード容量は500Aとなるように設計した。これにより実用超伝導線材の臨界電流を500Aまで測定することが可能となる。
来年度はこの装置を15T冷凍機冷却型超伝導マグネットに組み合わせて15Tまでの磁場で実用超伝導線材の臨界電流の歪依存性を測定する。サンプルとしては国際熱核融合実験炉(ITER)のためのNb_3Sn超伝導線材やCuNbやNbTiで内部補強した高強度Nb_3Sn超伝導線材およびビスマス系酸化物高温超伝導線材を予定している。測定したデータを文献値や従来の装置による測定結果と比較検討しながら装置の調整を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] G.Nishijima, et al.: "Mechanical and Superconducting Properties of Bi-2223 Tape for 19 T Cryogen-free Superconducting Magnet"IEEE Trans.Appl.Superconduct.. 14(出版予定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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