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2005 年度 実績報告書

新しいGaNAsSe半導体混晶による波長1.5μm帯広帯域光通信用光源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15760232
研究機関北海道大学

研究代表者

植杉 克弘  北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70261352)

キーワード電子・電気材料 / 電子デバイス機器 / 結晶成長 / MBE・エピタキシャル / 量子井戸 / 量子ドット / GaAs / GaAsNSe
研究概要

近年の高度情報化社会の発展に伴い光通信幹線のさらなる高速大容量化が要求されており、光ファイバ通信で低損失になる波長1.3〜1.55μm帯の広帯域光通信用光源の開発が重要である。本研究は独自に開発したGaNAsSe混晶を用いて、光ファイバ通信帯広帯域光源を開発することを目的とする。これまでにGaNAsSe/GaAs超格子を発光層とするp-n型ダイオードを作製し、中心波長1.35μmで250meVと広い半値幅を持つエレクトロルミネッセンスが確認されたが、1μm付近にもより大きな発光ピークが観測される。これは発光層のGaNAsSeが高い電子濃度を持つn型伝導を示すため、n型のGaNAsSe/GaAs超格子とp-GaAsとの間にダイオードのp-n接合が位置し、この領域で主に発光再結合するためである。これを解決するためにドーピングによるp-n接合位置の制御をさらに進め、GaNAsSe/GaAs超格子からの発光がドミナントなダイオードが作製できた。
また、より低次元構造の量子ドットの検討を進めた。InAs/GaAs量子ドットでは、下層のGaAs表面再配列構造の制御により量子ドットへのGa拡散が低減でき、オープンドット構造で1.5〜1.6μm帯で強く発光することを確認した。しかし埋め込み構造にすると量子ドットに加わる歪みにより短波長発光化する。これを解決するためにGaNAs/InGaAs短周期超格子による量子ドットの埋め込み構造を提案し、長波長発光化と発光量子効率の改善を確認した。さらにGaSb/GaAs量子ドットの検討も進め、窒素を添加してGaSb量子ドットを作製するとウェッティング層からの強い発光が低減でき、量子ドットからの発光がドミナントとなることを見いだした。量子ドットのサイズ揺らぎによる広い発光スペクトルが実現可能であり、光通信帯広帯域光源の実現が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Improved structural and luminescence homogeneities of InAs quantum dots with nitrogen-precursor supplies on their surfaces2005

    • 著者名/発表者名
      G.Sasikala, I.Suemune, P.Thilakan, H.Kumano, K.Uesugi, N.Shimoyama, H.Machida
    • 雑誌名

      Jpn.J.Appl.Phys.Lett. 44・50

      ページ: L1512-L1515

  • [図書] "Dilute Nitride Semiconductors"Edited by M.Henini, Chapter 4 "MOMBE Growth and Characterization of III-V-N Compounds and Application to InAs Quantum Dots" pp.137-156.2005

    • 著者名/発表者名
      I.Suemune, K.Uesugi, S.Ganapathy
    • 総ページ数
      630
    • 出版者
      Elsevier Science Ltd

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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