研究課題
今年度は、昨年度に引き続き、本研究で使用する非線形光学結晶LiNbO_3(LN)の分極反転特性に関する評価を行った結果、以下の研究結果が得られた。LiNbO_3(LN)結晶を用いた2μm以下の微小周期分極反転形成を目的として新しい円電極法を提案し、実験により円電極法の実証を行った。理論解析を行った結果、結晶に点接触する円形電極形状が分極反転制御に有効であることが示唆された。円電極法を実証するために二光束レーザ干渉露光により2μm周期の円形電極を作製し、分極反転実験を行った。その結果、厚さ500μmのLN結晶において、高アスペクト比(870)を有する周期分極反転の作製および150nmの極微小分極反転構造の作製に成功し、干渉露光法により作製した円電極の有効性を実証することができた。また、本年度は、結晶の抵抗率と分極反転特性との相関関係について詳細に検討するため、抵抗率制御LN結晶を用いた分極反転特性の評価を行った。具体的には従来のLN結晶の抵抗率を4桁低下させたLN結晶を用いて分極反転実験を行った結果、分極反転閾値Vthは抵抗値の平方根に比例することを見いだした。そして、ドット状およびライン状周期マイクロ電極を作製して、100Vの電圧印加を行った結果、周期分極反転パターンを均一に作製することができた。以上結果から、LN結晶の抵抗率を制御することにより、従来と比較し十分低い印加電圧で微小周期分極反転構造を形成できることを明らかにした。
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Solid State Electronics (in press)
Optical Review 13
ページ: 24-28
Inter Academia 2005, Proc. 2
ページ: 377-385