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2003 年度 実績報告書

空気ギャップ構造導入によるマイクロ波平面回路の漏れ波損失低減に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15760243
研究機関山口大学

研究代表者

堀田 昌志  山口大学, 工学部, 助教授 (70229201)

キーワード漏れ波 / コプラナ線路 / 空気溝 / 誘電体シート / 空気ギャップ / ミリング装置 / 時間領域解析
研究概要

代表的な平面型マイクロ波伝送線路であるコプラナ(CPW)線路の基板裏面に溝を形成した場合および空気ギャップを介して線路基板の誘電率よりも高誘電率あるいは低誘電率の誘電体シート(AGS誘電体シート)を基板裏面に挿入した場合におけるマイクロ波漏れ損失特性について時間領域差分(FDTD)法により詳細な解析的検討を行った。その結果,溝のエッジや誘電体シートの空気ギャップ側エッジの効果によって漏れ波損失低減に対して最適な溝幅または空気ギャップ幅が存在することを明らかにした。
また,試作・測定実験によりコプラナ線路の漏れ損失特性並びに本提案構造の妥当性に関する実験的検証を試みた。本補助金で購入した基板加工(ミリング)システムを用いることで保管や管理が難しい薬品等を用いずに、様々な線路幅のコプラナ線路を高精度に作製することができた。しかし,現段階では周波数特性測定機器の測定可能最高周波数が12GHzと低いため,顕著な漏れ波特性が得られていない。本提案構造の低損失効果が現れる主要周波数帯はミリ波帯にある。今後,機器の使用周波数が高周波化の一途をたどることを考慮すれば,さらに高い周波数帯での漏れ波特性等を詳細に検討できる測定環境形成が急がれる。
なお,本研究で行った数値解析結果等については国際会議において成果発表し,溝を形成するあるいは誘電体基板を挿入するといった簡単な形状変更で漏れ波を低減できることについて評価を受けた。また,今後め多層回路への応用や漏れ方向のコントロールによる新機能素子への応用の可能性についての示唆も受けた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] M.Hotta, K.Moriyama, M.Hano: "Leakage-Loss Characteristics of Conductor-Backed Coplanar Waveguide with Air-Gap-Spacing (AGS) Dielectric Sheets"Proceedings of 2003 Asia-Pacific Microwave Conference. 3. 1696-1699 (2003)

  • [文献書誌] 堀田昌志, 羽野光夫, 粟井郁雄: "半無限負誘電率・負透磁率媒質における表面波モード"電子情報通信学会全国大会予稿集. C-1-12(H16.3末 発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 中井絵梨子, 渡辺次郎, 有馬純一郎, 堀田昌志, 羽野光夫: "非線形媒質を含む導波型光スイッチング素子構成に関する一考察"第5回IEEE広島支部学生シンポジウム(HISS)論文集. 112-114 (2003)

  • [文献書誌] 竹林純司, 堀田昌志, 羽野光夫: "銀イオン拡散型スラブ光導波路の屈折率分布推定に関する研究"第5回IEEE広島支部学生シンポジウム(HISS)論文集. 115-117 (2003)

  • [文献書誌] 久保智成, 堀田昌志, 羽野光夫: "電磁環境を考慮した医療用赤外線無線通信システム構築に関する研究"第5回IEEE広島支部学生シンポジウム(HISS)論文集. 120-121 (2003)

  • [文献書誌] 高田昌宏, 羽野光夫, 堀田昌志: "渦電流の有限要素解析における複合次数ベクトル要素の検討"第5回IEEE広島支部学生シンポジウム(HISS)論文集. 39-41 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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