研究課題
ラジアルラインスロットアンテナ(RLSA)は、従来、衛星放送受信用に研究開発された導波管型平面スロットアンテナである。衛星放送受信用のナンテナとしては、他形式の衛星放送受信用アンテナにはない極めて高い効率を実験的に実現しており、既に商品化されている。導波管スロットアンテナは、その耐高電力特性(耐高温度特性)や、素子分布によるプラズマ分布の制御等の様々な利点を有しているため、近年、導波管スロットアンテナを、プラズマ生成用のアンテナとして使用することが頻繁に提案されて来ており、また、その研究も現在、盛んに行われている。本研究テーマは、本アンテナを用いた、特殊媒質中の電磁界解析である。具体的には、チャンバー内部の物理現象を解明するとともに、より高効率なプラズマを生成するための情報を得ることを目的とし、その前段階として、実験的に、均一なプラズマを得るところまでを研究の最終目標とした。実際に、従来用いられてきた導波管同軸線によるTEMモード給電を、円筒導波管のTE_<11>回転モードに変え、更に、素子配列を、ラジアル方向に垂直なトランスバーススロットを濃密に配置することにより、実験的に、極めて均一なプラズマ分布を実現している。今後、本実験にて得られた結果を、スロット分布の設計に反映させ、計算・実験を繰り返すこととし、数値処理によって得られた結果に十分一致する極めて均一なプラズマを得ることを最終目標とする。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (1件)
Canadian Journal of Physcs vol.82,no.6
ページ: 489-493