研究課題
本研究は、周波数利用効率に優れた線形変調方式およびOFDM方式、またCDMA方式の問題点である電力利用効率に着目し、電力利用効率に対する明確な定量的評価指針を確立するとともに、従来技術を理論的に評価し、周波数および電力に対して高効率な通信技術を創出することを目的としている。本年度は、前年度に引き続き移動体無線通信システムの主力変調方式であるOFDM方式に対し、その電力利用効率を高める手法についての基礎検討を行った。具体的には、本研究者が提案してきたOFDM信号の低減手法の一つであるTrellis Shapingについて、その特性解析を行うためのシミュレーションシステムの構築を行った。この提案手法は、比較的少ない計算量で、OFDM信号のダイナミックレンジを効果的に低減できる方法であり、本年度のIEEEの論文誌に掲載されている。しかしながら、特性評価については十分でなく、実用化するためには、さらに実用的な環境で評価する必要がある。本年度は、そのための準備として、計算機シミュレータの作成を行った。実用的な環境として、電力増幅器モデルの構築、およびマルチパス伝搬路を組み込んだ。また、誤り訂正符号との組み合わせについても検討を行った。今後、これらのシミュレータを用いて提案手法の実用性についてその有効性を示す。
すべて 2004 その他
すべて 雑誌論文 (6件)
IEEE Transactions on Communications vol.52, no.8
ページ: 1333-1343
EURASIP Journal on Applied Signal Processing vol.2004, no.10
ページ: 1536-1545
IEEE Transactions on Communications vol.52, no.11
ページ: 1916-1926
IEE Proceedings - Communications vol.151, no.5
ページ: 447-459
IEEE Transactions on Signal Processing (to be published)
IEEE Transactions on Information Theory (to be published)