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2004 年度 実績報告書

動特性を補償したマイクロフルードセンサの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15760295
研究機関東京工業大学

研究代表者

舩木 達也  東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40345377)

キーワード流量計測 / 熱式流量センサ / MEMS / 非定常流量計測 / 動特性
研究概要

近年,省エネルギ化や環境対策,最新の燃料電池技術などにおいて気体の非定常流量計測は非常に重要となっている.特に応答性能のよい小型流量計はその要求が非常に高い.
本研究では,この性能を実現可能な微細熱式流量計の中でも定温度駆動方式を採用し,平成15年度において,非常にシンプルな構造で小型のマイクロフルードセンサを製作した.また,実流量測定から数Hzの振動流に対して応答可能であることを確認したが,10Hz以上の動特性を有するセンサではなく,平成16年度の継続課題となった.
本年度は,はじめにセンサの応答評価からゲイン不足や位相遅れが確認されたことを踏まえ,センサ配置と整流機構の関係が非常に重要であることがわかった.そこで,センサ取付け位置を上流側へ移動し,流速分布の発達による影響を受けない位置に改めた.その結果,10Hzまでの振動流をほぼ問題なく測定可能であることを確認した.
次に,さらなる高速応答性能の実現にはセンサパターンの改良が重要と考えられる.そこで,センサの省電力化実現と合わせ,流体温度補償部の抵抗線を長く,加熱ヒータ部は抵抗線を短くするようパターンを改めた.その結果,出力信号においてノイズの小さい,より安定したセンサを実現できた.
これらの成果を踏まえ,非常に微小な流量計測,具体的には漏れ流量計測への応用を検討した.実験では流速変化の下限値を検証し,約1cm/sの流速変化を測定可能であることを確認した.その結果,流路径にもよるが数cc/minの微小な漏れ流量計測への転用の可能性を確認した.
最後に,さらなる小型化やセンサの省電力化の実現が,燃料電池などのこれからの基盤技術において重要であることを踏まえ,上述の応答性能を有しながらセンサの消費電力を約半分にしたセンサチップの開発を行った.その結果,省電力を実現しながら,動特性を補償したマイクロフルードセンサの開発を実現できた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Instantaneous Flow Measurement Using Thermal Type Micro Machined Flow Sensor2005

    • 著者名/発表者名
      Koichi Igarashi, Tatsuya Funaki, Kenji Kawashima, Toshiharu Kagawa
    • 雑誌名

      IFPE 2005 Technical Conference

  • [雑誌論文] Characteristics of Constant Temperature Type Micro Thermal Flow Sensor2004

    • 著者名/発表者名
      Koichi Igarashi, Tatsuya Funaki, Kenji Kawashima, Toshiharu Kagawa
    • 雑誌名

      SICE Annual Conference (CD-ROM)

  • [雑誌論文] 定温度型微細熱式流量計のセンサ構造の特性への影響2004

    • 著者名/発表者名
      五十嵐康一, 舩木達也, 川嶋健嗣, 香川利春
    • 雑誌名

      第21回センシングフォーラム

      ページ: 11-16

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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