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2004 年度 実績報告書

D-SMART軌道によるハードディスクのショートシーク制御

研究課題

研究課題/領域番号 15760311
研究機関宇都宮大学

研究代表者

平田 光男  宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50282447)

キーワードハードディスク / シーク制御 / 制振軌道 / 加加速度最小軌道 / 周波数整形
研究概要

本研究では,我々が提案しているデジタル制御を前提とした制振軌道であるD-SMART軌道をハードディスクのショートシーク系に適用し,シーク時間を短縮する事を目的としている。D-SMART軌道では,零次ホールドを通して生成される実際の制御入力の周波数成分が直接整形できるため,機械共振が存在する周波数帯域で制御入力の周波数成分を抑えることができ,シーク終了直後の残留振動の低減が可能となる。本年度は,主に以下の事項について研究を行った。
1.昨年度求めたD-SMART軌道はフィードフォワード制御のため,実システムへ実装するためには,外乱や制御対象の摂動に対してロバストとなる様,フィードバック制御器が必要となる。そこで,離散時間H∞制御により,フィードバック制御器を設計し,2自由度制御系を構成した。そして,シミュレーションによりシーク性能を確認したところ,高周波域の共振モードに対する制振効果を確認した。一方,2自由度制御系を構成すると,終端で位置決め誤差が増大する事が分かった。この誤差は,従来から存在していたと考えられるが,最近の位置決め精度向上のためには無視できないものであった。理論的な考察をした結果,無視した共振モードの剰余剛性に起因するものである事が明らかとなり,それらを考慮した2自由度制御系を構成する事で,この問題が解決できることが分かった。そして,シミュレーションによりその有効性を検証した。
2.ハードディスクドライブと,DSP制御装置を接続するインタフェースを作成し,ハードディスクドライブの周波数応答を取得してモデリングを行った。また,1.で明らかとなった,2自由度制御系を構成した際の終端での位置決め誤差の増大のメカニズムを実験的に探るため,HDDを模擬したボイスコイルモータによる精密位置決め実験装置を製作し,その基本特性を取得した。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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