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2003 年度 実績報告書

複数台保有世帯に着目した自動車保有・利用とカーシェアリングの可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15760396
研究機関名古屋大学

研究代表者

山本 俊行  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80273465)

キーワード自動車保有・利用 / カーシェアリング / 自動車共同利用
研究概要

本研究では,潜在的に自動車共同利用の受容可能性が高いと考えられる複数台保有世帯に着目し,世帯の自動車利用行動を分析することによって,各世帯の自動車共同利用の受容可能性について検討するとともに,自動車共同利用システムの効率性向上のための方策を定量的に評価できるシミュレーションシステムを構築することで共同利用システムの成立可能性について検討を行っている.本年度は,自動車保有率の高い豊田市を取り上げ,2001年度に実施された中京都市圏パーソントリップ調査及び豊田市独自で同じ時期に実施された休日パーソントリップ調査を用いた分析を行った.
各世帯が調査日1日で実際に自動車を利用した全トリップを自家用車で行うとした場合の必要台数を計算し,実際の保有台数と比較したところ,豊田市全体で平日では約35%,休日では約55%の世帯で保有台数の削減が可能という結果が得られた.次に,買い物・自由トリップの出発時刻を変更すれば,さらに平日で約5%,休日で約8%の世帯で保有台数の削減が可能であった.これらによって自動車保有台数は平日で現在の約81%,休日で約59%に削減可能である.最後に,小ゾーン単位での自動車共同利用システムを導入することによる削減台数を計算した結果,平日では約64%,休日では約34%に削減可能であった.これらの結果は,自動車共同利用システムを導入することにより,交通利便性を損なうことなく地域の自動車保有台数を大幅に削減できる可能性を示すものである.
さらに,どのような世帯が保有台数の削減が可能かに関して分析した結果,世帯人員数,乗用車保有台数,在宅勤務者数,原付・バイク保有台数,自転車保有台数が多い世帯や駅に近接した地域に居住する世帯では保有自動車の削減可能性が高いという結果が得られた.これらの結果は自動車共同利用システムの導入地域の選定に際して適用可能である.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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