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2003 年度 実績報告書

幼児期におけるアレルギー発症・悪化と室内温湿度環境との関連

研究課題

研究課題/領域番号 15760446
研究機関岐阜工業高等専門学校

研究代表者

青木 哲  岐阜工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (80321438)

キーワードアレルギー / アンケート / 室内温湿度 / 乳幼児 / 皮膚水分 / 幼稚園 / 保育園
研究概要

H15年度末までに岐阜・名古屋地区の幼稚園4園,保育園3園において幼児のアレルギーの有無や住まい方など28項目のアンケートを実施し、約1200人から回答を得ることができた。また、住宅の夏期、冬期における幼児宅の温湿度測定も計10軒で行っており、幼稚園・保育園における夏期、冬期の温湿度測定も行っている。現在、これらデータの蓄積・集計・解析を進めている。
アンケートデータからは、約40%の幼児が何らかのアレルギー症状をもっていることが判明した(医師の診断有・無を両方含む)。年齢差はあるものの、特にアトピー性皮膚炎や鼻炎・花粉症の割合が高くなっており、一方で低年齢に良く見られる食物アレルギーである乳幼児の割合は低かった。また、園の立地と居住地域を都市部,中間部,田舎部に分類して差を検討したが、アレルギー疾患の割合には明確な傾向は見られなかった。ただし、居住形態(住宅構造や住宅の種類)には明確な相違があった。H16年度では、アレルギー症状と住まい方と関連について、多変量解析を用いてさらに分析を進める予定である。
住宅の室内温湿度測定は、アレルギー患者宅および健常者宅で行っている。聞き取り調査および温湿度測定結果より、夏期ではアレルギー患者の有無に拘わらず、幼児の健康を考慮し冷房の使用を控えている傾向が見られた。ただし、H15年は冷夏であったためH16年の夏期についても検討が必要である。冬期では、乾燥対策として加湿器を使用している住宅が多かったが、逆に相対湿度が高すぎ、結露によるカビの発生が懸念される住宅も見られた。
幼稚園・保育園の室内温湿度測定では、冬期、窓の開放や幼児の出入りにより換気量が増し、室内が乾燥している傾向が見られた。併せて計測した幼児の皮膚水分では、在宅時よりも在園時に皮膚水分率が低い傾向が見られ、園内での湿度管理を含めたアレルギー対策が重要であることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野々村恵, 青木哲, 大澤徹夫: "乳幼児アレルギーと室内環境との関係についての研究 -アンケート調査による実態把握及び室内温湿度と皮膚疾患との関連-"Journal of Ecotechnology Resarch. Vol.9 No.3. 190-191 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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