研究概要 |
本研究の本年度の第一目標は実験環境を整え、目的とするLaCuOTeの合成条件を確立することであった。以前のLnCuOCh (Ln=Lanthanide、Ch=S,Se)に関する合成条件をもとに、LaCuOTeの合成条件を調べてみた。LnCuOSとLnCuOSeは比較的同様な方法で合成できるが、本研究でLaCuOTeはそれら二つとは同様な合成方法では、単相を合成できないことが明らかになった。特に中間生成物または前駆体として合成することのあるLa_2Te_3やLa_2O_2Teは大気中で不安定であり、一度も大気下に取り出すことができないことがわかった。そこで本研究では、各原料を混合し、石英封管中で長時間反応することにより、単相を得る条件を見出した。目標であった合成条件を見出すことができたため、来年度はその合成条件の最適化を試み、さらにLaCuOTeの物性を調べていく予定である。
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