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2005 年度 実績報告書

新規組成オキシフッ化物ナノ結晶化ガラスの創製と光学素子への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15760506
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

藤原 忍  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (60276417)

キーワード結晶化ガラス / フッ化物 / フォトルミネセンス / 希土類元素 / 薄膜蛍光体 / オキシアパタイト / ナノ結晶
研究概要

シリカをベースとする透明なナノ結晶化蛍光ガラス薄膜の開発を行った。透明性についてはゾル-ゲル・プロセスにおける種々の合成パラメーターを調査・検討し、膜の気孔率と散乱特性を精密に制御することで高い可視光透過性を達成した。ナノ結晶化させる蛍光体材料には希土類フッ化物、オキシフッ化物および酸化物を調査した。従来、ゾル-ゲル法では原料となる金属源が均一に混合されるため所望の結晶(特に金属酸化物)をガラス中にナノ結晶化させることは困難であったが、申請者らが開発したゾル-ゲルフッ化物法を適用することにより、所望のナノ結晶を選択的に結晶化させることができるようになった。具体的には、付活剤として赤色発光を示す3価のユーロピウムおよびサマリウムを、代表的なホスト結晶として酸化セリウム(CeO_2)および酸化ランタン(La_2O_3)を選択した。トリフルオロ酢酸をフッ素源として用いるプロセスでフッ化物およびオキシフッ化物の低温結晶化を利用したガラス中でのナノ結晶化を試みたところ、1000℃より低い熱処理で所望のSiO_2-La_2O_3:Eu^<3+>系ガラス薄膜が得られることが明らかとなった。さらにその合成過程を詳細に調査したところ、新しい結晶相であるLa_<10>(SiO_4)_6O_3オキシアパタイトが1000℃以上の熱処理で生成することを見いだした。この結晶相は陽イオン置換性が極めて高く、付活剤の希土類イオンに加えて、構造変調のためにアルカリ金属、アルカリ土類金属をはじめとする種々の金属イオンをドープすることが可能であることがわかった。その結果、結晶構造制御により蛍光励起波長を精密に変化させることができるようになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Sol-Gel Preparation and Luminescent Properties of CeO_2 : Ln (Ln=Eu^<3+> and Sm^<3+>) Thin Films2005

    • 著者名/発表者名
      M.Oikawa, S.Fujihara
    • 雑誌名

      Journal of the European Ceramic Society 25巻12号

      ページ: 2921-2924

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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