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2004 年度 実績報告書

バイオインスパイアード手法によって合成した酸化亜鉛パターン薄膜の光機能化

研究課題

研究課題/領域番号 15760507
研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

齋藤 紀子  独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 主任研究員 (20354417)

キーワード酸化亜鉛 / バイオインスパイアード / ルミネッセンス / パターニング / 自己組織化膜
研究概要

デバイスの高機能化・高集積化が進む現在、次世代を担うマイクロ・ナノサイズデバイスが求められている一方、従来のプロセスに代わる環境負荷の小さいデバイス作製プロセスが要求されている。そこで自己組織膜分子集合体の表面局所場をテンプレートとしたバイオインスパイアードセラミック合成化学研究が進められてきたが、電気・光学物性等の機能を引き出し、実用化への検討を行う研究はこれからの課題であった。本研究では、バイオインスパイアード手法によって作製した酸化亜鉛パターン膜の光機能性デバイス化のための検討を行った。
酸化亜鉛のルミネッセンス特性は、結晶中の欠陥に大きく依存している。そこで、プロセス中で結晶析出中に取り込まれると考えられる、OH^-、H^+等の水溶液法特有の欠陥を制御することで、高輝度化、紫外光発光体などの高機能材料化を目指した。
触媒を付けた自己組織膜テンプレートを用いて、酸化亜鉛を任意の位置に選択析出させた。まず、基板上に自己組織化膜を作製した後、フォトマスクを介してUV照射し、疎水基と親水基にパターン化したテンプレートを用意する。この基板をパラジウム触媒液に浸し、疎水基部分にのみに触媒粒子を付着させる。触媒を付着した箇所でのみ、酸化亜鉛の無電解析出反応を局所的に進行させてパターン析出させる。
これら析出中に生成される欠陥の種類、量を制御するために、酸化亜鉛析出の水溶液条件を探索した。OH^-、H^+等の混入量、形態の評価には、昇温脱離ガス質量分析装置を用いた。合成した試料のフォトルミネッセンス、カソードルミネッセンスを測定し、水溶液プロセスにおいて結晶析出中に取り込まれた欠陥との関係について検討した。
バイオインスパイアードセラミック合成プロセスによって得られる物質の実用化を目指し、欠陥と発光物性との関係を検討・総括した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Pattern-deposition of light-emitting ZnO particulate film through biomimetic process using self-assembled monolayer template2004

    • 著者名/発表者名
      Noriko Saito, Hajime Haneda, Kunihito Koumoto
    • 雑誌名

      Microelectronics Journal 35

      ページ: 349

  • [雑誌論文] Effect of post-deposition annealing on luminescence from zinc oxide patterns prepared by electroless deposition process2004

    • 著者名/発表者名
      Noriko Saito, Hajime Haneda, Kunihito Koumoto, 他2名
    • 雑誌名

      J.Electrochem.Soc. 151(8)

      ページ: H169

  • [雑誌論文] Site-selective deposition of ceramic thin films using self-assembled monolayers2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshitake Masuda, Noriko Saito, Kunihito Koumoto, 他3名
    • 雑誌名

      J.Ceram.Soc.Jpn 112(5)

      ページ: S1495

  • [雑誌論文] 自己組織化膜テンプレートを用いた酸化亜鉛パターンの合成と発光特性2004

    • 著者名/発表者名
      齋藤紀子, 河本邦仁
    • 雑誌名

      材料の科学と工学 41(4)

      ページ: 199

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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