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2003 年度 実績報告書

触媒により活性化されたアラネート水素化物の被毒に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15760529
研究機関関西大学

研究代表者

竹下 博之  関西大学, 工学部, 専任講師 (20351497)

キーワード被毒 / NaAlH_4 / 水蒸気 / 酸素 / 水素貯蔵材料 / 元差走査熱量分析計 / 露点 / 水素化物
研究概要

アラネート水素化物は禁水性物質であり、水蒸気を含む雰囲気に被毒され、水素吸収・放出特性が劣化することが予想される。特に触媒を添加した状態では非常に活性であり、この傾向が顕著になると考えられる。そこで、本年度では水蒸気および酸素を含む雰囲気下でのアラネート水素化物の劣化について検討を行なった。
水素貯蔵用途としてもっとも盛んに研究が行われているNaAlH_4を対象として検討を行った。NaAlH_4試料としては、95%の純度を有する試薬を精製して純度を高めたものを使用した。まず、-87℃の露点まで乾燥されたアルゴン雰囲気中で試料を3日間以上1週間以内保管した場合には、明瞭な劣化傾向は認められなかった。次に、脱水処理を行なわなかったアルゴン雰囲気下でボールミルにより強制的に攪拌を行った後、被毒の効果を示差走査熱量分析計を用いて水素雰囲気下で調べたところ、乾燥雰囲気で保管された試料には認められなかった酸化が160〜190℃の温度範囲にかけて認められた。200℃までの昇温・降温を3回ほど繰り返したが、2回目以降には装置の検出感度範囲内で被毒反応は認められなかった。次にこの試料を50cc/minの流量の酸素を微量に含むアルゴンガス雰囲気下で200℃まで昇温した場合には、NaAlH_4の融解と凝固に対応するピーク以外には明瞭なピークは認められなかったが、400℃まで昇温した場合には1回の昇温・降温で試料はほぼ完全に酸化した。昇温によりNaAlH_4が分解して最終的にNaHが形成されると、酸化が急速に進む傾向が認められた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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