• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

レーザ溶接重ね継手の延性強度支配因子の解明と強度予測方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 15760543
研究機関九州工業大学

研究代表者

北村 貴典  九州工業大学, 工学部, 助手 (70274553)

キーワードレーザ溶接 / 重ね継手 / 静的延性強度 / 数値解析 / 相当塑性ひずみ
研究概要

(1)レーザ溶接重ね継手の引張せん断試験:他者の従来の研究をレビューして『継手のせん断強度が溶接金属のせん断強度より大きくなる不可解な現象』を見出し,この要因はビードが荷重方向に向いたビード配置により,接合部が剛体変形し,回転角度が小さくなることによる応力集中の緩和であることを実験により確認した.また,一般に認められている溶接金属のせん断強度と母材の引張強度に基づいた接合部面積の設計は安全側過ぎる評価となり,溶接金属のせん断強度と母材の降伏応力基づいた接合部面積の設計が有効であることを実験により明らかにした.
(2)延性強度予測方法の提案と妥当性の検討:レーザ溶接重ね継手の引張せん断試験の荷重-変位曲線の実験値が説明できる数値計算方法を検討した結果,大変形塑性解析で変位制御の境界条件で実験値の荷重-変位曲線の挙動が予測できた.また,確立した数値計算方法により,レーザ溶接重ね継手の静的延性強度の実験値が相当塑性ひずみで評価できるか否か検討した結果,重ね継手の静的延性強度が母材強度で決まる場合,相当塑性ひずみによる強度予測は有効であった.しかしながら,重ね継手が継手でせん断破断する場合,相当塑性ひずみでは予測できないことが判明した.この場合,溶接金属のせん断強度に注目することで予測が可能であることが判明した.
(3)今後の研究方針:確立した延性強度予測方法を元に,相当塑性ひずみに影響を及ぼす継手因子について,数値解析により系統的に整理し,継手の延性強度支配因子を解明する.さらに解明された強度支配因子に基づいて強度の高い継手の設計方法について検討を行う.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 寺崎俊夫, 北村貴典: "数値解析によるレーザ重ね継手の静的強度予測"溶接学会論文集. 21・3. 419-424 (2003)

  • [文献書誌] 寺崎俊夫, 北村貴典: "数値解析によるレーザ重ね継手の延性強度予測"溶接学会全国大会講演概要. 72. 246-247 (2003)

  • [文献書誌] 藤川貴陽, 寺崎俊夫, 北村貴典: "レーザ溶接重ね継手の静的強度に関する基礎的研究"日本金属学会九州支部日本鉄鋼協会九州支部 合同学術講演会講演概要集. B-2 (2003)

  • [文献書誌] 寺崎俊夫, 北村貴典: "数値解析によるレーザ重ね継手の静的強度に及ぼす継手形状因子の検討"溶接学会九州支部研究発表会講演概要集. 25-28 (2003)

  • [文献書誌] 寺崎俊夫, 北村貴典: "数値解析によるレーザ重ね継手の静的強度に及ぼす継手形状因子の検討"溶接学会全国大会講演概要. 73. 250-251 (2003)

  • [文献書誌] 猪狩昌代, 寺崎俊夫, 北村貴典: "FEMによる3次元応力拡大係数の簡易解析法の提案"溶接学会全国大会講演概要. 73. 252-253 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi