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2004 年度 実績報告書

遷移金属層状化合物を用いた結晶性細孔壁を有するメソ多孔体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 15760573
研究機関秋田大学

研究代表者

加藤 純雄  秋田大学, 工学資源学部, 助手 (50233797)

キーワード層状化合物 / メソ構造体 / 多孔体 / 合成
研究概要

層状ペロブスカイト型酸フッ化物K_2NbO_3Fおよびオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)を出発原料として、Si,Nb酸化物を成分とする多孔体を合成した。細孔形成のための構造規定剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム系界面活性剤(CnTMA:n=16)を用いた。CnTMA水溶液にK_2NbO_3F粉末とTEOSをSi/Nb=7(モル比)となるように分散させpHを調製した後、50℃で反応を行った。また、原料としてK_2NbO_3Fを蒸留水に分散、ろ過して得られたナノシート分散液を用いた合成も行った。いずれの出発原料を用いた場合でも2-D-ヘキサゴナル型のメソ構造体が得られた。これらのメソ構造体について、多孔体化を目的として焼成による構造規定剤の除去を行った。その結果、空気中480℃で3h焼成することでそれぞれ比較的均一なサイズのメソ孔を有する多孔体が得られた。多孔体の細孔物性を測定した結果、K_2NbO_3F粉末を出発原料とした場合、窒素吸着等温線に2段階の吸着量増加が見られ、細孔径分布には2-3nmと15-40nmの2つ領域にピークがみられた。一方、ナノシート分散液から得られた多孔体においては、2-3nm径の細孔のみがみられた。また、透過型電子顕微鏡観察により、K_2NbO_3F粉末から得られたメソ多孔体は約2nmの細孔を有するナノサイズの粒子からなっていることが示され、15-40nmの細孔はナノサイズ粒子の間隙によるものであると推定された。以上、本研究ではK_2NbO_3F粉末、TEOSおよびC_<16>TMAを用いて、メソ領域に二元細孔を有するSi,Nb含有メソ多孔体が合成できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Synthesis and properties of Nb-containing mesoporous materials with bimodal pores using TEOS and layered perovskite K_2NbO_3F2005

    • 著者名/発表者名
      M.Ogasawara, S.Kato, H.Tsukidate, T.Akaogi, Y.Moriya, S.Nakata
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 34・2

      ページ: 208-209

  • [雑誌論文] Synthesis of mesostructured materials from K_2NbO_3F as starting material2004

    • 著者名/発表者名
      M.Ogasawara, S.Kato, H.Tsukidate, T.Akaogi, Y.Moriya, S.Nakata
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 33・9

      ページ: 1138-1139

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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