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2004 年度 実績報告書

飽和炭化水素分解によるカーボンナノチューブの低温合成

研究課題

研究課題/領域番号 15760574
研究機関東京工業大学

研究代表者

竹中 壮  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (10302936)

キーワード炭化水素分解 / カーボンナノチューブ / カーボンナノファイバー / 金属Ni触媒 / Pd-Ni合金触媒
研究概要

カーボンナノチューブの発見以来,炭素材料への関心が益々高くなっている.カーボンナノチューブ,カーボンナノファイバーはその構造に由来するユニークな物理的,化学的特性を有しており,その応用が期待される.現在これらのナノスケールカーボンは,レーザー蒸発法,アーク放電法により合成されているが,これらの方法はエネルギー多消費型であり,しかも原料となる炭素源を連続的に供給することができないため,大量生産法には不向きである.一方金属触媒に高温で炭化水素を接触させることによりカーボンナノチューブが生成する.申請者も以前より炭化水素分解によるカーボンナノチューブ合成を検討しており,担持Ni触媒がカーボンナノチューブの合成に有効であることを見出している.さらに担持Ni触媒への助触媒の効果を検討した結果,NiにPdをごく少量添加すると炭素収量が著しく向上することが分かった.そこで担持Ni触媒へのPdの添加効果を,反応中のPd添加Ni触媒の表面種の構造変化を基に検討した.担持Ni触媒のNi種は,炭化水素分解に高活性を示しているときに金属Niとして存在するが,失活と同時にニッケルカーバイド種に変化した.これに対しPd添加Ni触媒の金属種は,炭化水素分解中常にPd-Ni合金として存在し,金属カーバイドの生成は確認できなかった.よって担持Ni触媒へのPd添加により炭化水素分解活性,寿命が改善された原因として,Pd-Ni合金が金属カーバイドに変化しないことが考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Methane decomposition into hydrogen and carbon nanofibers over supported Pd-Ni catelysts : Characterization of the catalysts during the reaction2004

    • 著者名/発表者名
      S.Takenaka, et al.
    • 雑誌名

      The Journal of Physical Chemistry B 108

      ページ: 7656-7664

  • [雑誌論文] Synthesis of carbon nanotubes on Ni/Carbon-Fiber catalysts under mild conditions2004

    • 著者名/発表者名
      S.Takenaka, et al.
    • 雑誌名

      Carbon 42

      ページ: 727-736

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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