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2003 年度 実績報告書

臨床応用への展開を目指すEGFRを標的とした組換え型ヒト型化diabodyの構築

研究課題

研究課題/領域番号 15760582
研究機関東北大学

研究代表者

浅野 竜太郎  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80323103)

キーワード巻き戻し / 二重特異性抗体 / diabody / EGFR / CD3 / ヒト型化 / IL-21 / 抗腫瘍効果
研究概要

本研究は、当研究室により世界で初めて巻き戻しによる調製に成功した最小の組換え型二重特異性抗体(diabody)の中で、極めて高い抗腫瘍効果を示した上皮増殖因子受容体(EGFR)を標的としたEx3 diabody(Ex3)の医用へのより現実的展開を目的としている。今年度は、(1)臨床試薬としての繰り返し投与に耐えうるためのCDR graftingによるヒト型化、(2)低免疫原性、かつ効果の増強をねらった強力な抗腫瘍エンハンス分子との融合、(3)Ex3の強力な傷害性に関与する因子の解明、の観点から研究を進めた。実績は以下の通りである。(1)Ex3を構成する二種の抗体の中で抗CP3抗体は既にヒト型化した配列が報告されているため、発現宿主、大腸菌に最適化した遺伝子を全合成法により作製した。当研究室によりクローニングされたもう一方の抗EGFR抗体に関しては抗体の直接抗原と相互作用するアミノ酸残基以外の配列(FR)の相同性検索を行い最も相同性の高いヒト由来のFRを選択し、同様に遺伝子を全合成した。その後、それぞれを組み合わせ、ヒト型化Ex3を作製した。今後、ヒト型化前後の活性を評価する。(2)本研究室で既に確立させたdiabody-抗腫瘍エンハンス分子融合蛋白質作製手順に基づき、近年同定され、また当研究室で遺伝子を全合成させた低免疫原性分子であるヒト由来のサイトカインIL-21との融合Ex3を作製した。今後融合前後での活性の増減を評価する。(3)Ex3の作用機序の解明への糸口として、共焦点蛍光顕微鏡を用いた観察法の確立を目指した。アポトーシス、ネクローシスを識別する蛍光試薬を用いた観察によりEx3の傷害性は両者の関与を示唆する結果が得られた。今後、癌細胞、活性化リンパ球、あるいはEx3自身を蛍光染色させて、局在性や作用機序の解明を目指す。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshida et al.: "A Novel Adenovirus Expressing Human 4-1BB Ligand Enhances Anti-cholangiocarcinoma Immunity"Cancer Immunol Immunother. 52. 97-106 (2003)

  • [文献書誌] Hayashi et al.: "A highly effective and stable bispecific diabody for cancer immunotherapy: cure of xenografted tumors by bispecific diabody and T-LAK cells."Cancer Immunol Immunother. 53. 495-507 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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