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2004 年度 実績報告書

電子ライナックのコヒーレント放射を用いたチェレンコフメーザー開発のための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 15760637
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 俊晴  京都大学, 原子炉実験所, 助手 (00273532)

キーワードコヒーレント放射 / 電子ライナック / 短バンチ / チェレンコフ放射 / メーザー / ミリ波 / テラヘルツ / ビーム診断
研究概要

本研究は、電子ライナックの短バンチビームを用いたテラヘルツ・ミリ波領域におけるコヒーレントなチェレンコフ放射の基礎的性質を実験的に解明し、新型チェレンコフメーザー開発のための基礎研究を行うことを目的とする。昨年度は、ビームトランスポート系下流に設けた真空槽の中で数種類の誘電体を交換し、電子ビームからの距離、角度などを変化させる操作を真空容器外部から行うためのシステムを構築したが、今年度は、真空槽の中に鏡2枚からなる光共振器を取り付け、外部からリモート制御可能なシステムを構築した。
この光共振器を用いて、まず誘電体を用いない場合のコヒーレント遷移放射の増幅を試みたが、波長分布が変化したのみで、光強度の増加は見られなかった。昨年度の研究で新たに開発したビーム診断法により、4マイクロ秒幅のパルスの中では、バンチ間隔が最大60フェムト秒の揺らぎを持っていることが初めて明らかにされたが、光パルスが共振器の中で多数回反射を繰り返す間に、そのバンチ間隔のずれが増幅され、光パルスがうまく重なり合わないことが、メーザー増幅を抑制している原因として考えられる。したがって、誘電体を用いるチェレンコフメーザーにおいても大きな増幅率を得るためには、バンチ間隔の揺らぎの原因である、電子加速に使うマイクロ波の位相揺らぎを小さくするよう、加速器を改造するか、位相揺らぎのない加速器を用いる必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Development of a high-resolution measurement technique of the interval between bunches in a linac with coherent transition radiation2004

    • 著者名/発表者名
      T.Takahashi, T.Matsuyama, Y.Shibata, K.Ishi
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A 528

      ページ: 208-211

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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