研究課題
Bruchus属マメゾウムシの寄主植物について分布と種子量の季節消長を昨年と同様、ブダペスト(ハンガリー)周辺の複数のプロットにおいて時間制限調査した。マメゾウムシ幼虫の穿孔距離を塩化ビニル板に卵を移植して測定し、貯蔵豆害虫と比較して、若い種子を利用するBruchus属は穿孔距離が短いことを発見した。また、属内でも莢および種皮の柔らかい寄主植物を利用するマメゾウムシ種は、穿孔距離が短い傾向にあった。寄主植物のLathyrus・Vicia属の分子系統樹の再構築のため、遺伝子マーカー決定と塩基配列決定を8割完了した。チェンマイ(タイ)近郊の複数のプロットにおいて上と同様の調査を行った結果、新たに3種のCallosobruchus属のマメゾウムシを同定した。これらを加えた14種のmtDNA領域(COI,tRNA-Leu,およびCOII)の塩基配列を決定し、ベイズ推定法による分子系統樹の再構築を行った。結果、キマメ亜連を利用するアジア産のマメゾウムシ群、ササゲ亜連を利用するアフリカ産の群、および、いずれかを利用する側系統群に分かれることが判明した。
すべて 2005 その他
すべて 雑誌論文 (3件)
Journal of Stored Products Research 41・1
ページ: 31-45
Advances in Ecological Research 37(in press)
Heredity (in press)