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2004 年度 実績報告書

マラリア媒介蚊ガンビエハマダラカグループの同所的共存機構

研究課題

研究課題/領域番号 15770012
研究機関長崎大学

研究代表者

都野 展子  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (60295102)

キーワードAnopheles gambiae / Anopheles arabiensis / malaria vector / Kenya / larval ecology / resource partition / phytoplankton / coexistence
研究概要

ガンビエハマダラカ姉妹種の2種(Anopheles gambiae, An.arabiensis)はサハラ以南アフリカに蔓延する最も深刻なマラリア媒介蚊である。幼虫世代は2種とも日当たりの良い場所にある雨後一時的にできる浅い水溜りなどによく見出される。だがこの種の幼虫動態を決定する環境要因は未だ明かでない。
*ガンビエハマダラカの若齢および老齢幼虫の潜水能力を浅い容器(水深20cm)と深い容器(水深32cm)で試験した結果、水深32cmの容器では潜ったまま溺れてしまう個体がでることを確かめ、この種が深い水たまりに生息するには適していないことを明らかにした(Tuno et al.2004)。
*ガンビエハマダラカの2齢幼虫をケニア西部高地にある原始林カカメガの森の中と外に導入しその生存率を比較し、生存過程を考察した。その結果開けた場所での生存率がもっとも高く、森の中と林縁ではほとんどの個体が生き残れなかった。森の中と林縁におけるガンビエハマダラカの低い生存率は捕食者の存在と水質によって説明された。開けた場所においたサンプル内の生存率の違いを十分説明する水質の違いはこの実験で測定されていない要因、おそらく植物プランクトン量であると予測された(Tuno et al.2005 in press)。
*ガンビエハマダラカ個体群にとって重要であると予測される環境要因は食物資源量に影響する植物プランクトンの量であるという推測が西ケニア低地のキスム(海抜1100m)で行った野外観察から得られた。キスムでガンビエハマダラカ幼虫の繁殖場所から採集を繰り返し幼虫の発生密度と発生環境の相関を調べた結果、相関の高かった環境要因は一定した種類の植物プランクトンの大発生であった。(Tuno et al.投稿中)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Survivorship of Anopheles gambiae sensu stricto (Diptera : Culicidae) larvae in Western Kenya Highland Forest2005

    • 著者名/発表者名
      Tuno, N.et al.
    • 雑誌名

      Journal of Medical Entomology 42・2(未定)

  • [雑誌論文] Diving ability of Anopheles gambiae Giles (Diptera : Culicidae) larvae2004

    • 著者名/発表者名
      Tuno, N.et al.
    • 雑誌名

      Journal of Medical Entomology 41・4

      ページ: 810-812

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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