• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

高等植物におけるオーキシンを介した根の形態形成機構の分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15770028
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

深城 英弘  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (80324979)

キーワードオーキシン / 側根形成 / シロイヌナズナ
研究概要

高等植物における側根形成の分子機構を解明することを目的として、シロイヌナズナ側根欠失優性変異体slrとその原因遺伝子IAA14(オーキシン誘導性Aux/IAAM遺伝子)、およびslrのサプレッサー変異体ssl2とその原因遺伝子SSL2/CHR6(クロマチンリモデリング因子)を用いた分子遺伝学的研究により、以下の成果を得た。
1、側根形成を制御するSLR/IAA14遺伝子の機能解析
側根形成に関わる遺伝子群を網羅的に同定する目的で、野生型とslr変異体の根における発現プロファイル(定常状態およびオーキシン処理)をDNAマイクロアレイにより比較・解析した。その結果、多数の遺伝子発現がslr変異によって影響を受けることがわかり、その中にオーキシン応答配列AuxREをプロモーター領域に持つ遺伝子が複数見つかった。(2)さまざまな組織特異的プロモーターによって変異型(機能獲得型)IAA14タンパク質を発現する形質転換植物を作成し解析したところ、発現組織に応じて側根形成開始や側根原基形成などが阻害されることが明らかとなった。
2、側根形成に関わるクロマチンリモデリング因子SSL2/CHR6の解析
ssl2 slr二重変異体とssl2変異体の表現型解析を行い、(1)ssl2変異がオーキシン存在下で内鞘細胞の分裂を伴う側根形成を促進すること、(2)ssl2変異によって変異型IAA14タンパク質の局在や安定性は影響されないことを明らかにした。またSSL2プロモーター制御下でGUSを発現する植物体(pSSL2::GUS)を用いた解析から、SSL2遺伝子が根の中心柱(側根形成開始部位を含む)で発現することを確認した。これらの結果から、SSL2/CHR6はオーキシンを介した側根形成を負に調節することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 深城 英弘: "オーキシンの信号伝達"細胞工学別冊 植物細胞工学シリーズ「新版 植物ホルモンの信号伝達」. 20(印刷中). (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi