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2004 年度 実績報告書

琉球列島産維管束植物における二次的種分化と多様性の創出

研究課題

研究課題/領域番号 15770061
研究機関琉球大学

研究代表者

傳田 哲郎  琉球大学, 理学部, 助教授 (50284948)

キーワード維管束植物 / 異種間交雑 / 遺伝子浸透 / 種分化 / 染色体数 / 倍数性 / 網状進化 / 琉球列島
研究概要

琉球列島から台湾にいたる地域より採集したオオジシバリ複合体(キク科)の細胞地理学的解析をおこない、琉球列島に三〜八倍体に至る著しい倍数性が見られること、中琉球には三〜六倍体、南琉球には五〜八倍体が分布し、琉球列島を南下するにつれて高次倍数体が出現するようになること、この倍数性が同属のハマニガナとオオジシバリの異種間交雑に端を発する網状進化の産物であることを明らかにし、これらの成果を取りまとめて論文として報告した(Denda and Yokota 2004)。また、中国大陸産と中琉球産のミタニクラマゴケ(イワヒバ科)に形態的分化が生じていないかどうかを詳細に調べ、ミタニクラマゴケとして報告されていた沖縄島の標本がツルカタヒバを誤認したものであることを確認し、論文として報告した(仲松他2004)。さらに、これまで分類学的取り扱いに混乱が見られた琉球列島産モダマ属(マメ科)について形態と分子情報の比較をおこない、琉球列島にはモダマ(屋久島・奄美大島)とコウシュンモダマ(沖縄島以南)の2種が分布することを報告した(脇田他2004)。両種は独立に琉球列島に侵入したと予想され、現在分子系統学的な解析を進めている。
次年度に向け、リュウキュウコンテリギ(ユキノシタ科)倍数体の起源について、細胞地理学的、分子系統学的解析を進めている。現在までに、四倍体が沖縄本島の少数の産地に散在的に出現すること、四倍体が単系統群であることを確認している。これらの成果は、5月に開催される植物学会九州支部会(沖縄大会)において発表する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 琉球列島のモダマ類2005

    • 著者名/発表者名
      脇田 悟寿
    • 雑誌名

      分類 5

      ページ: 9-19

  • [雑誌論文] Cytogeography of Ixeris nakazonei (Asteraceae, Lactuceae) in the Ryukyu Archipelago of Japan and Taiwan2004

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Denda
    • 雑誌名

      Journal of Plant Research 117

      ページ: 3-11

  • [雑誌論文] ミタニクラマゴケ(イワヒバ科)は沖縄島に産するか?2004

    • 著者名/発表者名
      仲松 綾乃
    • 雑誌名

      沖縄生物学会誌 42

      ページ: 39-45

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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