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2003 年度 実績報告書

自己会合によるアレスチンの活性調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15770099
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

今元 泰  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授 (80263200)

キーワードG蛋白質共役型受容体 / アレスチン / ロドプシン / 視覚 / 情報伝達 / リン酸化 / トランスデューシン / X線溶液散乱
研究概要

視細胞で代表的な阻害蛋白質はアレスチンである。アレスチンはリン酸化したメタロドプシンIIに結合して、その活性を停止させる。われわれはX線溶液散乱法により、生理的濃度におけるアレスチンは、濃度依存的に自己会合(単量体⇔二量体⇔四量体)することを示した。さらに、アレスチンの四量体化は極めて協同性が高く、アレスチンの総濃度が増加した場合、四量体の濃度は急峻に増えるが、単量体濃度はあまり変化しないこと、また二量体の濃度は極めて低いことがわかった。このことから、細胞内のアレスチン単量体の濃度は、自己会合によって一定に保たれているというモデルが推測される。アレスチンは単量体しか存在しないようなきわめて低い濃度でも活性を持つことから、単量体が活性型であると考えられているが、四量体の生理的役割については明らかな知見が得られていない。そこで本年度は、自己会合による四量体形成のメカニズムについて検討した。
X線溶液散乱法による、濃度あたりの原点散乱強度(I(0)/conc)からみかけの分子量を求め、アレスチンの会合状態の指標とした。生理的塩濃度(100mM)では、アレスチン濃度を高めると単量体から四量体へと変化する。しかし、高塩濃度(500mM)では、緩やかに二量体が形成することがわかった。一方、高塩濃度中の2量体は、低アレスチン濃度でも安定であった。以上のことから、単量体から二量体を形成する時の相互作用と、二量体から四量体を形成する時の相互作用は異なっていることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Imamoto: "Concentration-dependent tetramerization of bovine visual arrestin."Biophys.J.. 85. 1186-1195 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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